平成15年第3回 9月定例会 - 09月10日−03号

△日程第2 個人質問

◆6番(有村國俊君) 創政会の有村國俊でございます。4月の市議選におきましては市民の皆様から大変温かいご支援を賜り、ご尽力を賜りましたおかげで初めて市政に参画をさせていただくことになりました。これもひとえに皆様のおかげと心から感謝を申し上げ、この場をおかりいたしまして厚く御礼を申し上げます。

 今、政治も経済も社会も崩落現象が続いております。それは先行き不透明な政治、一向に回復しない景気、働く場所がない社会など、なすすべを失っているからでございます。このままではいけない、市民の皆様にもっと市政に関心をお持ちいただくことで、きっと熱い風を感じるまちづくりを進めることができます。みんなが元気になることを最優先に、わかりやすい、相談しやすい、参加しやすいめり張りとスピード感あふれる市政の実現を目指したく存じます。

 それでは、発言通告に従いまして質問をさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。

 最初に、ワンルームマンションについてでございます。
 滋賀県は家やマンションなどがふえる割合、住宅増加率が平成5年から平成10年の間に17%アップし、全国1位となっております。また、大学生がふえる割合は平成9年から平成14年の間に69.3%アップし、これも全国1位でございます。さらに、人口がふえる割合、人口増加率は平成7年から平成12年の間に4.3%アップとなり、これもやはり全国1位でございます。ほとんどの県で人口が減っているのに対しまして、滋賀県では逆にどんどんふえているわけでございます。それは他府県から移り住む方々が圧倒的に多いということになります。

 同様に、県内の事情はどうかと思いまして、先日県庁の政策調整部統計課にて県内8市の人口増加率のデータを調査しました。結果は、平成8年から平成15年までの間に人口が一番伸び悩んでいるのが、残念ながらこの近江八幡市であり、かつその数値は県全体の平均増加率にも届かない状況でございました。本市には京阪神及び名古屋方面に延びるJR琵琶湖線があれば、さらには東近江地域をネットワークする基幹鉄道、近江鉄道八日市線も通っております。JR近江八幡駅から京都へは約30分、西日本最大の都市大阪へはたったの約1時間で結ばれているわけでございます。しかし、JR近江八幡駅の平成元年からの利用者推移を見ますと平成8年度以降年々減少傾向にありまして、昨年度は年間乗客数584万人で、マックスでありました平成8年度の626万人に比べ約7%もマイナスとなってしまいました。自動車の普及や個々のライフスタイルともバランス関係にあると思われますが、本市におきましては今日まで、他の7市のように人口増がさほど期待できなかったわけでございます。さまざまな要因があろうかと存じますが、聞くところによりますと近江八幡市宅地等開発指導要綱において、指導基準を専用面積40平米未満の共同住宅を必然的に建築できないように制限されたと伺っております。そのため、本市におきましてはワンルームマンションの建設が不可能となっていたわけでございますが、ついこの6月に指導基準が見直され、専用面積が18平米以上あればよいという内容に改正されました。

 まず最初に、ワンルームマンションを制限した指導要綱はいつ制定され、それはどのような内容であったのかお尋ねいたします。

 次に、改正するに当たっての当時の経緯と理由をお聞かせください。
 本市の活性化はどうしても商業機能の再生によるものだけでは難しく、多くの人々が近江八幡に移り住んでいただくことが活性化への糸口だと考えます。そのためには、ここに住む我々がもっと魅力のあるまちづくりを目指すことが重要なのではないでしょうか。県内に進出している文部科学省管轄の大学、短期大学は年々増加し、栗東市と近江八幡市を除く他の6市には既に国立、私立校合わせまして13校もございます。幸い本市は豊かな自然環境や歴史的景観をはじめ有益な資源がたくさんございます。そのようなことからも、再度大学や学部等の誘致を視野に入れまして活動したいと存じますが、そのことにつきましてどのようにお考えでしょうか。

 また、企業の誘致につきましてもお考えをお尋ねいたします。
 人口がふえ、若者やファミリーが集い活気のあるまちとして名実ともに県の中核となるよう期待するところでございます。

 次に、資源循環型バイオマスエネルギーの利用についてでございます。
 20世紀、私たち人類は化石資源をはじめとしました有益な資源を大量に消費してきました。結果、地球温暖化、オゾン層破壊、酸性雨などさまざまな形で、地球的規模での環境破壊が加速度的に深刻化しています。また、さまざまな生物系資源におきましては、生ごみ、食品加工残渣、農林畜産残渣といったものが焼却あるいは埋め立てにより処分され、地球環境への負荷を増大させております。かけがえのない地球を清らかな大気と水、豊かなる大地を持つ惑星として保全し維持するためには、こうした一過性の流れを循環する連環として再構築する必要があり、静脈産業、廃棄物処理を動脈産業、資源、エネルギー供給へと転換、リンクさせる新しい流れが重要でございます。

 平成12年6月に循環型社会基本法が公布され、翌年施行されました。各省庁におきましては過去の縦割り行政から省庁横断の試みがなされ、鋭意努力されているところでございます。農水省におきましては環境三法が制定され、家畜ふん尿の適正処理法や食品リサイクル法も義務づけが既に始まっているところでございます。食品リサイクル施設先進モデル実証事業におきましては、生ごみから生分解性プラスチックを製造することまで行われております。

 環境省の昨年の循環型社会白書では、イメージとして3つのシナリオが示されました。シナリオAは、技術開発推進型シナリオで、極めて高度な工業化社会となり、廃棄物は品目別に収集され、廃棄物発電などのサーマルリサイクルも活発化します。シナリオBは、ライフスタイル変革型シナリオで、生活のペースをスローダウンし、家の手入れや家庭菜園などの園芸を行ったり、物を修理しつつ大切に扱う生産的消費者へと変化します。また、地域活動への参加、地産地消といった小さな経済で充足感を得る社会となります。シナリオCは、環境産業発展型シナリオで、環境効率性が高く産業の高次化が進展します。環境産業の発展により経済成長もしながら、そのような産業が供給する環境配慮型製品やサービスにより、暮らしの面でも環境負荷が低減します。

 この3つのシナリオにつきまして、どのシナリオが循環型社会のイメージに最も近いかをアンケートされたところ、シナリオBのライフスタイル変革型シナリオが最も多く、約5割を占めたと聞いております。このような多様なイメージのある循環型社会につきまして、継続性のある新市場、新事業の創出のために、本市におけます展望について以下お伺いいたします。

 総合発展計画のまちづくりを開く3つのかぎの一つに環境キーワードがございます。エコ村構想がいよいよ立ち上げのスタート段階にありますが、自然エネルギーのほかにバイオマスエネルギー等の利用は構想に盛り込まれていますでしょうか。

 また、想定しているエネルギー収支や物質のマテリアルバランスがあればお示しください。

 次に、地域の特性を生かしました新エネルギービジョンにつきまして、経済産業省の外郭団体であります新エネルギー産業技術総合開発機構、通称NEDOから補助をいただくことになっていますが、これにつきまして当局の意気込みをぜひお聞かせください。

 次に、大きな課題となっております津田干拓地についてでありますが、津田干拓は国の食料増進計画により昭和44年に干拓されましたが、翌45年の減反政策により稲作から畑作として営農者を迎えました。以後、連作障害により畑作がままならず、後継者も育たず、現在は放棄された畑が点在しております。過去にリゾート開発としての期待もありましたが、社会情勢もあって実らず、長年土地利用のあり方につきまして模索されてまいりました。そんな中、自然の力で復元できる可能性を秘めたこの土地を、かつての内湖として復元できないものだろうかと市民運動が盛り上がり、津田内湖を考える市民会議が設立されました。行政としてのとるべき立場の視点として、次の3点を整理された上で、3年前の平成12年6月に津田内湖復元研究会が設置されましたわけでございます。その視点の基軸は、1、初めに復元ありきでないこと。2、あくまで科学的な調査研究であること。3、単なる研究者だけの調査研究ではなく住民を含めた関係者全体による研究体制をとるとのことでありました。

 津田内湖土地改良区が平成9年11月から南側約27.5ヘクタールにつきまして、草津川改修残土を利用し約3.5メーターのかさ上げ工事を実施され、かさ上げ後の再整備を農村振興基本計画策定後、農村振興総合整備事業で取り組む予定でありました。しかし、事業実施には三、四年程度かかるため、非補助での再整備着手が理事会にて確認の上、ことし3月から非補助土地改良事業として再整備に着手され、この12月に完了予定だとお伺いしております。津田内湖復元研究会が内湖復元の対象としているのは北側の約50ヘクタールであり、再度農村振興総合整備事業にあわせまして、自然再生事業も視野に入れて検討されているとお伺いしております。地権者である農家の皆様が農業経営面から干拓地をめぐる歴史的経過と現状の打開への模索を続けておられますが、行政としてとるべき立場は、そして役割はどのようにお考えでしょうか。

 次に、50ヘクタールもの広大な土地を内湖に復元する場合、とてつもなく費用がかさむことと想定しますが、工事費の規模はおよそどれぐらいでしょうか。概算で結構ですのでお聞かせください。

 また、国土交通省の自然再生事業を期待するわけでございますが、事業主体はどのようにお考えでしょうか。
 以上でご質問を終わらせていただきます。当局のご回答、よろしくお願い申し上げます。

◎市長(川端五兵衞君) 有村議員の新エネルギービジョン策定後の本市の意気込みについてお答えを申し上げます。
 近年、経済社会の発展によりまして世界のエネルギー消費が大きく増加をしておりまして、このままの状態が続いてまいりますとエネルギーの需給バランスが崩れることは必至でございます。加えて、石油に代表されます化石燃料の消費により二酸化炭素が増加しまして、地球環境に多大の悪影響が及ぼされるというふうに心配されております。平成9年12月の地球温暖化防止京都会議におきまして、二酸化炭素などの温室効果ガスの削減目標を決定するなど、地球規模での対応が迫られておりますことはご高承のとおりであります。

 そこで、市では本年の7月に近江八幡市地域新エネルギービジョン策定委員会を設置いたしまして、第1回目の委員会を7月11日に開催いたしました。委員は公募の市民の方々、学識経験者、事業所等の代表の方々によります合計15名で組織いたしまして、現在まで2回の策定委員会を開催いたしまして、市内におきますエネルギーの賦存量調査を進めてきたところであります。この賦存量調査って言いますのは、理論的に産出し得る潜在的なエネルギーの資源量として産出することでございまして、例えば太陽エネルギーでございますと、近江八幡という地域の日射量、日射の特性、冬は何時間、夏はどのぐらい、そういった量から単位面積当たりのカロリーを計算するということでございます。これを賦存量と言っております。

 なお、このビジョンの策定に伴いますシンクタンク業者の選定を行わねばなりませんが、これにつきましては1次審査として約40社への策定業務にかかわるアンケート調査を行いまして、1次審査を通過いたしました5社からプレゼンテーションを受けまして、その結果、日本技術開発株式会社へ委託の決定をいたしておるところであります。

 今後の委員会の進め方でありますが、委員会は5回開催する予定でありまして、10月に予定しております第3回の策定委員会では新エネルギービジョンの方向性を議論していただく計画を持っております。また、第4回の策定委員会はビジョン推進方策の検討を行っていただきまして、第5回の策定委員会でビジョンの取りまとめを行う予定であります。

 また、地域のエネルギー状況の把握をするために、市民、事業所、そして小学生などの皆さんを対象にいたしまして、9月中にアンケート調査を行いまして、それらの結果を今後の市のエネルギー施策並びに新エネルギービジョンの方向性、さらには新エネルギー導入の基本方針及び導入プロジェクトの検討資料としても活用してまいりたいと考えておるところであります。

 なお、10月には市民向けの地域新エネルギービジョン策定の中間報告会の開催を予定しております。この報告会は産・官・学が連携いたしまして、市民の皆さんへ新エネルギービジョンの基本方針案や市内にありますポリテクカレッジによります本市の地域特性を考慮した雨水発電実証実験の報告並びに市民によります太陽光発電の現状報告を行う予定であります。

 また、広くパブリックコメントを実施いたしまして、広範囲の方々からご意見をちょうだいいたしまして、来年1月には近江八幡市の未来に引き渡せるビジョンを取りまとめまして、風力、太陽光に加えまして大中地域などの畜産農家から出てまいります残渣、つまりバイオマスと言っておりますが、バイオマス材料等が豊富に存在しております我が市の特徴を生かして、これら新エネルギーの積極的な導入が促進できます持続可能な社会づくりの指針として定めてまいりたいと考えておるところであります。

 さらに、新エネルギーへの理解が深まり、その導入が一層進むように環境トレーニングのできるビジョンを策定してまいりたいと考えておりますので、議員各位のご理解、ご協力をお願い申し上げまして回答といたします。ありがとうございました。

◎建設部長(玉本邦雄君) 有村議員のワンルームマンションに関するご質問のうち、建設部に係る市開発指導要綱の内容とワンルームマンションを是とするに至った経緯についてお答えをいたします。

 まず、ご質問の市開発指導要綱の制定の時期とその内容についてお答えをいたします。
 近江八幡市が都市計画法に基づく線引き、いわゆる市街化区域と市街化調整区域を定めましたのは昭和48年12月28日でございます。このことによりまして、市街化区域におきまして開発許可制度が導入されましたので、このことを受けまして昭和49年7月に近江八幡市開発指導要綱が策定されました。ご質問のワンルームマンションですが、当時は分譲宅地の開発が主流で、ワンルームマンションを導入する考え、つまり共同住宅を建てる考え方も余りなかったように思っているところでございます。その後、都市化の波も近江八幡市に押し寄せてまいり、共同住宅の需要も高まってまいりましたので、昭和61年度に共同住宅の建築を明文化した改正がなされました。その内容は1戸当たりの最低居住面積を40平方メートルとしましたことから、実質上ワンルームマンションの建設は採算上できない改正でございました。

 次に、今回ワンルームマンションを是とする考え方に至った経緯をお答えをします。
 今回ワンルームマンションを是としたのは、社会現象として単身世帯が増加したことから若い世代の単身者による活気のあるまちづくりの誘導が必要となってまいりました。また、少子・高齢化、生活様式の多様化により住環境のニーズが大きく変わってまいりましたので、今年6月に再び改正を行いました。今回の開発指導要綱では、管理人室の設置や自治会への参加を求めております。今後とも、開発指導業務の中で近江八幡市の活性化に努めてまいりたいと考えておりますので、議員各位のご協力とご理解をよろしくお願いを申し上げます。
 以上でございます。

◎企画部長(上山哲夫君) 有村議員のワンルームマンション建築に係るご質問のうち大学並びに企業誘致につきましてお答えいたします。

 大学誘致につきましては、議員ご承知のとおり、過去に短期大学の誘致、あるいはまた仮称ではございますが国際商業博物館、また光ファイバー網を活用したバーチャルユニバーシティーを県へ提案した経緯もございます。本市の第三次総合発展計画におきましては、本市は自然環境と都市機能のバランスがとれており知的生産の環境に適している、このような特性を生かし、専門的な学校機関、研究所等の施設誘致、あるいは既存施設との連携、拡大を進めていくといたしておりまして、基本的にこのように認識をいたしております。

 また、本市の古川町には雇用能力開発大学附属のポリテクカレッジ滋賀がございますが、これは厚生労働省の管轄でございまして、平成4年に職業訓練校から短期大学校に昇格したものでございます。ポリテクカレッジ滋賀では高校卒業生以上を対象にした専門課程に加えまして、仕事についておられる方々を対象にした能力開発セミナー等も開催され、職業能力の開発に貢献いただいておるところでございます。また、同校の技術、学術を本市のまちづくりに生かしていただくなど、ご貢献いただいているところでございます。

 次に、企業誘致についてのご質問でございます。長引く景気の低迷によりまして、新規設備投資が低調なことや海外立地に対する国内立地の優位性が総体的に低下しておりますことから、新規立地は厳しい状況にございます。しかしながら、本市におきましては市内全域に光ファイバー網の整備が完了しておりますことから、これも総合発展計画にも掲げておりますとおり、これを活用したIT産業等、新たな産業の振興が必要であると考えております。また、自宅にいながら仕事ができる、いわゆる在宅勤務も可能だと考えております。いずれにいたしましても、充実した情報基盤や交通基盤、またすぐれた自然環境や生活環境を生かしまして、活力あるまちの形成を目指すといったことが今の方向であろうと考えております。

 次に、資源循環型バイオマスエネルギーに関するご質問のうち、エコ村構想におきますバイオエネルギーの利用についてお答えいたします。

 小舟木エコ村構想が国の環境共生まちづくりのモデルに選定されましたことにつきましては、6月議会で報告させていただいたところでございます。その後、NPOでは同構想の実現に向けまして計画策定、あるいはまた諸調査の実施に対しまして国の支援を受けるため、先月国に再度申請されたところでありまして、現在その選考の結果を待っておられる状況にございます。議員ご指摘のとおり、私たちは二酸化炭素など温暖化ガス濃度の上昇による地球温暖化問題を抱えております。二酸化炭素の排出を減らし、温暖化ガス濃度を上げないために化石エネルギーをできるだけ使わないような仕組みをつくることが必要でございます。エコ村でのエネルギー利用につきましては、地球温暖化を誘引する石油等の化石エネルギーに頼ることなく、太陽エネルギーあるいはまたバイオマスエネルギーなど、いわゆるクリーンなローカルエネルギーの利用を進めるとともに、省エネルギーに関しても数々のモデル的な取り組みを行うことが考えられております。現在、エコ村ネットワーキングでは環境に負荷を与えることの少ない、実現可能な効率的でかつ生活の質の向上につながるエネルギーの利用の仕組みについて、ワークショップなどで研究されております。

 お尋ねのエコ村内でのエネルギー収支、あるいはまた物質収支、いわゆるマテリアルバランスでございますが、今後エコ村で導入されるエネルギーシステムが固まった段階で定量的に算出することは可能であろうと考えておる次第でございます。また、NPOではエコ村内だけでなく周辺地域も取り込んだ広域的な物質循環を考慮した資源の循環利用といったことも現在検討されておるところでございます。

 最後に、津田内湖の再生に関するご質問にお答えいたします。
 津田内湖干拓地の経緯につきましては、ただいま議員ご説明いただきましたとおりでございます。20世紀は経済が量的に拡大いたしましたし、これに伴いまして生活水準が大幅に向上したことで物質的な豊かさを享受したわけでございますが、世紀が改まりました今、我々は地球規模で環境問題に直面いたしております。そして、今日では生活の利便性よりも自然の保全あるいは再生、また自然とのふれあいを重視する潮流の高まりがございまして、今まさに時代の大きな転換点に立っていると言えると思います。そのような状況のもと、環境汚染はやがて自分たちに降りかかってくる問題であるという思いが市民の意識を変え、内湖再生を自分たちの問題としてとらえる動きが芽生え、市民、各種団体、研究者を巻き込んだ盛り上がりを見せ、今日まで取り組まれてきたのはご承知のとおりでございます。

 そこで、津田内湖再生につきましての市行政の立場、役割についてでございますが、市民団体などの思い、あるいはまた地権者である農家の方々の思い、さらには自然再生に向けました時代の流れも踏まえながら、この事業の公共性にも着眼しつつ、内湖再生に向けての関係機関との調整あるいは諸調査の実施など、条件づくりを進めることであると考えております。

 次に、内湖再生の工事費についてでございますが、現在は内湖再生を実現するための手法につきまして検討を進めている段階でございますので、現時点でお示しできる資料を持ち合わせておりません。ご了承をお願いいたします。

 なお、津田内湖干拓地は周囲に堤防を築き干陸化したものでありますので、今の地盤が基本的には以前の湖底ということでございます。つまり、それほど手を入れなくてももとの内湖に戻る状態にあります。したがいまして、現在の姿に手を加えて、大がかりな再生事業として一から掘り返さなければならないということはないと考えております。

 最後に、事業主体についてのお尋ねでございます。当該干拓地が国営事業として実施され、現在もなお国有地も残っておりますし、また議員もご指摘のとおり、本年1月、自然再生推進法が施行されたことでもございますので、内湖再生の意義の公益性や公共性にかんがみましても国が主体になって進めていただくことが一番望ましいのではないかと考えておりますので、国への提言は引き続きしてまいりたいと考えております。

 また、市民運動として全国に発信する中で、広く浄財を募り農地を確保していくといった手法も可能ではないかと、現在検討を進めているところでございます。いずれにいたしましても、まずは地権者の皆さんのご理解とご協力が不可欠でございますし、また市民あるいは各種団体、学識者などの幅広い連携なしでは進められない事業でございます。このことを十分認識しつつ、取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◆6番(有村國俊君) ご提案、要望を含めまして、再質問いたします。

 まず、ワンルームマンションについてであります。
 要綱は時代によってしかるべき改正をするのは当然と認識しております。しかし、本市の住宅事情は目まぐるしく発展する社会情勢と異なり、随分前から硬直しているように思われます。ことしの6月ではなく、せめてもう十年早く要綱の改正に着手されていればよかったのではないでしょうかという思いでございます。しかし、今回当局の積み重なるご努力によりましてやっと認可されたわけでございますので、今後新たに近江八幡市にお住まいくださる方々も、このまちに住んでよかったと言っていただけるように期待するところでございます。

 次に、バイオマスエネルギーの利用についてでございますが、現在我々の排出する家庭生ごみは可燃ごみと一緒に第2クリーンセンターへ搬入し、焼却処分されております。しかし、含水率の高い生ごみはどうしても燃焼炉へ大きく負荷を与えますと同時に、日々のランニングコストを増大させてしまっております。生ごみは堆肥や飼料や炭として定量的に再利用することができます。山形県長井市さんのレインボープランや栃木県高根沢町さんの土づくりセンターでは、まちおこしとして地元市民の皆様と行政がコンセンサスをとられ、家庭生ごみや学校給食残渣を焼却せず堆肥化させて、行政区域で活用しておられます。

 また、生ごみなどの食品残渣はメタン発酵処理を設けることによりましてバイオガスからマイクロガスタービンを稼働し発電することができますし、ガス改質をすることで燃料電池エネルギーへと進展させる方法もございます。処理過程において残った固形分は、堆肥化や炭化することにより肥料や土壌改良剤としまして田畑や公共工事ののり面等へ還元することが可能であります。家畜ふん尿も同様にメタン発酵させることによって発電しますので、家畜ふん尿の適正化処理に困っておられる畜産農家のご負担も軽減できると思われます。日野町にあります滋賀県畜産振興センター内におきましては、昨年度から生ごみと家畜ふん尿によるエネルギー発電が既に開始されています。農水省におきましては日本のバイオマスの収集、返還、利用の構築といたしましてバイオマス日本総合戦略の推進を強力に進めるために、財務省に対しまして来年度340億円の概算要求をされているところでございます。

 この資料は、ただいま申し上げましたバイオマスエネルギーに対します私の考えをシステムフロー図としてまとめたものでございます。後ほどご提出させていただきます。

 何より、近江八幡市はISOを認証取得した環境先進市でございます。メタン発酵処理施設は、身の回りにたくさんあるバイオマス資源を少しでもエネルギーとして活用するためのものでございます。ぜひ、当局におかれましては導入のご検討をいただきたく要望申し上げます。

 本件はエコ村構想とは少し異なる性質のものでございますし、その限られた敷地内ではスペース的に無理でございますので、エコ村構想と切り離してお考えをお聞かせください。

 次に、津田干拓についてでございますが、農業と自然を生かしたエコツーリズムやグリーンツーリズムなど、暮らしが共存する多面的機能を持った土地の利用の推進を図りながら、多様な方策を探らねばならいと考えております。これは提案でございますが、丸々50ヘクタールを内湖に戻さずに、例えば30ヘクタールを内湖とし、残り20ヘクタールを道の駅プラス公園として1区画に設置するのはいかがでしょうか。湖岸道路を通行する人々に休憩所を提供できますし、交通事故の減少にも必ず貢献します。JAさんや地元の皆様とタイアップして、新鮮な農産物や名産品を販売することによりまして人の動きが見える津田干拓として立派に再生できる方法もあると考えますが、このことにつきましてもお考えをお聞かせください。

 この土地を預かる自治体の役割といたしましては強力にイニシアチブをとりながら、市民の皆様に早急にアクションプランを示さねばならない時期に来ていると考えますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
 以上でご提案、要望を含めまして再質問を終わらせていただきます。

◎企画部長(上山哲夫君) 有村議員の再問にお答えいたします。
 まず、バイオマスエネルギーの利用についてでございます。ご承知のとおり、バイオマスとは生物資源という意味でございますが、昔はエネルギー源といたしまして、芝あるいはまきといった木材資源が主なものでございました。産業革命とともに石炭、石油、天然ガスなどの化石燃料が使われるようになりまして、手間のかかるバイオマスエネルギーは利用されなくなってきました。しかしながら、石油などの化石燃料は、いつかはなくなる限りある資源でございます。便利さの余りエネルギー源として大量に消費されましたことから、大気汚染、地球温暖化などの環境問題を引き起こしてきたわけでございます。

 こうした中で、先ほど議員からもご紹介いただきましたが、平成14年12月に農林水産省、環境省などの関係省庁の連携のもとに、地球温暖化の防止あるいは循環型社会の形成、また新たな戦略的産業の育成、農林漁業の活性化などを目指しまして、バイオマス日本総合戦略が閣議決定されたところでございます。

 本市におきましては13年3月に策定いたしました総合発展計画の中で、地球温暖化などの地球規模での環境問題の広がりについて記述するとともに、省エネルギーなどの環境負荷の低減に向けました取り組みの必要性を記述しておりまして、具体的には環境基本計画の策定と地球環境問題への具体的な取り組みの推進を上げております。

 本市におきましては、また15年3月に策定いたしました環境基本計画の基本方針に地球環境に配慮した循環型社会をつくることを掲げておりまして、中・長期的な重点的取り組みといたしまして太陽光発電、燃料電池と並んでバイオマスエネルギーの利用を掲げるとともに、新エネルギービジョンの策定をうたっております。そして、現在新エネルギービジョンの策定に取り組んでいるというところでございます。本市には多くの畜産農家がございます。畜産ふん尿を利用したバイオマスなどの廃棄物系のバイオマスについても、検討していく必要があると考えております。まちづくりとは、いかによい環境を子孫に引き継ぐのかといった側面もございますので、こういった視点からも環境に優しいエネルギーの利用について市民の皆さんとともに考え実践していくべきと考えておりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

 次に、津田内湖再生に関します再問にお答えいたします。
 まず、50ヘクタール全部を内湖に戻さずに道の駅あるいは公園として整備してはどうかとのご提案でございます。議員ご承知のとおり、内湖には水質浄化機能や多様な生物をはぐくむ生態機能、さらには景観形成機能、また観光資源になるなど、多様な、かけがえのない機能があるわけでございます。しかし、内湖の再生となりますと全国的にも前例はございません。幅広い、多様な主体の参画がなければなし得ません。市といたしましても、津田内湖の再生にかかわる多くの関係者の一員であるわけでございますので、事業の内容を市の独断で決定するといったことはできないと考えておりますが、内湖がよみがえれば当該地の付加価値も高くなることと思われますので、議員のご提案も一案であろうかと思います。しかしながら、内湖機能を十全に果たし得る規模といたしましては50ヘクターが必要であるとの学識者のご意見も承っておりますので、市といたしましては50ヘクターを前提に話を進めていただきたいというふうに考えておる次第でございます。

 また、アクションプランを早期に示す必要があるというご指摘でございます。前項で申し上げましたように、市は多様な関係者の一員として市民活動を支援していくという役割を担っていると考えております。学識者等のご意見も承りながら、内湖再生に向けた行動計画を議論いただくための素材は提供させていただきたいと考えております。いずれにいたしましても、内湖再生は前例のない世紀の大事業といってもいいプロジェクトでございます。いわば世論を動かすエネルギーが必要になるわけでございまして、そのためには、先ほども申しましたが、地権者の皆様のご理解、ご協力あるいはまた市民の皆様、関係団体、学識者等々、多くの関係者のご理解が不可欠となるわけでございます。議員各位のご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。
 以上でございます。