県議会報告

平成28年12月定例会

  1. 干拓農業が抱える課題について
  2. 「びわ湖ホール音楽会へ出かけよう!」ホールの子事業について職業教育の充実について

平成28年9月定例会

  1. 職業教育の充実について
  2. 首都圏情報発信拠点について

平成28年6月定例会

  1. 熊本地震を踏まえた地震対策について
  2. 西の湖の浄化対策について

平成28年2月定例会

  1. 滋賀県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例案を提出
  2. 琵琶湖の大洪水と琵琶湖の干拓農業が抱える課題について

平成28年12月定例会質問

質問内容

  1. 干拓農業が抱える課題について
  2. 「びわ湖ホール音楽会へ出かけよう!」ホールの子事業について

議事録

◆21番(有村國俊議員) (登壇、拍手)干拓農業が抱える課題について質問をいたします。  本県の干拓について思いをはせ、琵琶湖干拓史や、きぬがさ地区の集落の記念誌を拝見いたしました。琵琶湖の周辺には四十数カ所の内湖があって、これらは比較的水深が浅く、古くは明治初期から干拓計画が考えられていたと言われており、大東亜戦争が勃発する中、戦時食料対策の一環として、昭和17年に小中、18年に野田沼、19年には水茎の干拓事業が着工されました。その後、大中、早崎、津田などが着工され、計15地区、約2,500町歩の干拓が完成いたしました。
 初期の干拓は、干陸後、道路、用水路、排水路といった基本的な施設の全てがない中で、入植者、増反者が区画に水稲の作付を行いました。圃場は湖底のため比較的緩勾配でありましたが、地均工事は耕作者の営農努力によりわずかずつ行われたとのことであります。
 生活面でも、入植はしたものの、わらぶき、掘っ立て小屋で山水を集めて飲み、ランプに灯す灯油もままならないので、日の出とともに1日が始まり、日の入りとともに終わる生活であったようであります。  そのような入植者の血のにじむような大変な苦労により、国策であった食料増産が実現され、高度経済成長の時代の国民の食卓を支えてきたのであります。
 しかし、昭和45年、営農技術の向上による米の豊作や、食生活の多様化による需要の変化などに伴う古米の処理対策として、減反政策が下されました。その後、農業情勢は大きく変わり、米価据え置き、輸入規制緩和等の内外からの厳しい情勢は、農業の歴史に大きな転換を迫りました。
 このような干拓の歩みの中で、本県の現在の干拓地が存在するのであります。
 今、その干拓地が干拓として維持されるために必要不可欠な堤防や樋門、承水溝、排水ポンプなどの特有の施設の多くが老朽化しており、更新時期を迎えております。
 そこで、農政水産部長に伺います。  本県の干拓地においてはどのような事業が実施されているのでしょうか、また、必要な時期に必要な対策が実施されているのでしょうか、お答え願います。
 さきの2月定例会議で、部局縦割りではなく、県政全体で包括的な対応が必要ではないかと知事のお考えをお尋ねしたところ、県としても重たい課題であると認識していること、県政全体で解決すべき課題であると考え、農政水産部長と土木交通部長に対して、干拓地における洪水対策、施設の老朽化対策を中長期的にどう捉え、どう取り組んでいくのかについて検討を指示したとの御答弁を賜りました。この御答弁を聞き、干拓農家の課題を解決するために、いよいよ前進させようというこの知事の意気込みが伝わり、温かい光が差し込んできたように感じました。
 その後、農政水産部と土木交通部が部局横断、連携で検討されていると聞いていますが、どのような検討をされているのか、農政水産部長にお伺いします。
 昨年9月に琵琶湖の保全及び再生に関する法律が施行され、現在、県では、琵琶湖保全再生施策に関する計画の年度内の作成に向けて取り組んでおられます。この法律では、水質の改善や水源の涵養、生態系や景観の保全、環境に配慮した農業の普及などが位置づけられています。
 琵琶湖水位より低い干拓農地は、農業振興上さまざまな課題がありますが、上流からの農業排水が流れ込む河川や承水溝から農業用水を取水されている地域では、干拓農地内での沈殿効果が見込まれたり、干拓地が維持、保全されることで、水源涵養機能を持つ農地の確保ができています。そして、環境こだわり農業が展開されています。
 干拓地はまさに琵琶湖の保全再生にとって大変重要な地域であると考えますが、知事のお考えをお聞きいたします。
 また、琵琶湖保全再生施策に関する計画には、環境こだわり農業や魚のゆりかご水田など、豊かな生きものを育む水田づくりの推進を掲げ、今後も重点施策として取り組まれることになると推測しておりますが、それらは農業水利施設が適正に機能保全されることによって初めて実現可能であるということを忘れてはなりません。
 しかし、農地や農業水利施設を守っていただいている農家を取り巻く情勢は、非常に厳しい状況にあります。特に干拓地では、堤防や樋門、承水溝や排水ポンプなど、干拓地特有の多くの施設があり、洪水時には、農家が管理されているこれらの施設によって、人命や住宅、道路や電線等の社会インフラを守っていただいています。また、これらの施設の老朽化が進行しています。
 そこで、干拓施設の維持管理や保全更新対策について対応策を示すことが急務であると考えますが、知事のお考えをお聞きします。
○議長(野田藤雄) 21番有村國俊議員の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(三日月大造) (登壇)有村議員、どうぞよろしくお願いいたします。
 干拓農業が抱える課題につきまして、5点、御質問をいただきましたうち、私に賜りました2点にお答えをさせていただきます。
 まず1点目、干拓地が琵琶湖保全再生に重要な地域であるのかということについてでございますが、干拓地は、琵琶湖と共生する環境こだわり農業等により、食料等を生産する優良な農業生産の場でございます。それだけでなく、水源涵養や貯留機能、多様な生き物の生息地の確保、美しい琵琶湖と農村の景観形成など、さまざまな多面的機能を発揮することにより、琵琶湖の保全にも寄与している重要な地域であると認識しています。
 2点目の干拓施設の維持管理や保全更新対策に関する対応策についてでございますが、御指摘のとおり、承水溝や排水機などの干拓地特有の施設は、農地だけでなく住宅や道路などの社会インフラも守っています。それらの施設の多くが老朽化していること、また、近年、集中豪雨が頻発していることなどから、水害リスクも高まっておりまして、干拓地の浸水対策、施設の老朽化対策について検討するため、6月に部局横断で干拓地域対策検討会議を設置いたしました。
 課題解決に向けましては、個々の干拓地によって営農条件や面積条件等が異なることや、受益地内の社会インフラの状況など、考慮すべき項目は多く、農政水産部と土木交通部がさまざまな観点から検討を行っているところです。私自身も、干拓地の歴史、干拓施設の持つ公共性、公益性、そして何よりも干拓農家の御苦労を強く受けとめ、改めてスピード感を持って将来にわたって干拓地を維持するために必要な施策について検討を進めるよう、指示を行いました。
 本年度中に県として一定の方向性を提示し、市町や干拓土地改良区、国などの関係者と議論を重ねてまいりたいと存じます。
◎農政水産部長(高橋滝治郎) (登壇)干拓農業が抱える課題について、私にいただきました3点の御質問のうち、まず1点目の、干拓地で実施されている事業についてお答えをいたします。
 干拓地特有の施設に関する事業につきましては、大中の湖で排水機場と幹線排水路を、近江八幡市の津田内湖では揚水機と排水機を、長浜市の早崎では排水機と承水溝を、さらに米原市の入江では承水溝を、現在、保全更新をいたしております。
 また、近江八幡市の水茎では、来年度の事業着手に向けまして、排水機場の更新について国と協議を行っているところでございます。
 さらに、地域農業の競争力強化を目指し、大中の湖や小中の湖、入江で、水田の汎用化のための暗渠排水を施工しております。
 次に、2点目の、必要な時期に必要な対策が実施されているかについてでございます。
 ただいまお答えいたしましたように、干拓地の多くの地域で保全更新対策を現在実施しているところです。しかしながら、農業を取り巻く状況が非常に厳しいことから、今後見込まれる事業に要する農家負担の調整に時間を要し、事業の開始が遅延した地域も存在いたしております。
 最後に、3点目の、農政水産部と土木交通部が部局横断連携で検討している内容についてお答えいたします。
 干拓の排水機場は、農地だけでなく、住宅や道路等のインフラを含む県土を浸水から守っていることから、まず、その実態を把握することが必要と考えております。そのため、排水機場の受益範囲における住宅や道路等のインフラの面積ですとか、干拓地以外の排水受益地の面積を調査をいたしております。加えて、公共事業から搬出される残土の賦存量などの調査も実施をしているところです。
 また、検討項目としまして、営農条件では、水田面積の大きさや乾田、湿田などの状況、また、面積条件では、更新事業に係る地元負担割合が異なることから、干拓規模の大小についても考慮が必要と考えております。
 今後、干拓地に対する既存の支援制度との調整も図りつつ、県としてどういうことが考えられるのか、早急に検討してまいりたいと考えております。
◆21番(有村國俊議員) (登壇)ただいま御答弁いただいたとおり、琵琶湖の保全再生にとっても干拓地は大変重要な地域であるという認識を知事と共有させていただきましたので、策定中の琵琶湖保全再生施策に関する計画にしっかりと位置づけるよう御検討をいただきたいと思います。
 また、干拓地における洪水対策と、干拓を維持する施設の老朽化対策の課題を解決することは、大変重要であると私も思っております。現在、県において部局横断連携で検討会議を開催し、検討をいただいているとのことであります。干拓農家も大変苦労されていることからも、県当局としても大変難しい課題でしょうが、十分な御議論と、効果ある対応策の実施をお願いします。
 次の質問に移ります。
 「びわ湖ホール音楽会へ出かけよう!」ホールの子事業について質問いたします。
 滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールは、文化発信の拠点を目指して平成10年に完成いたしました。東の新国立劇場、東京です、西のびわ湖ホールは滋賀と言われる、本格的な舞台を備える芸術劇場であります。すばらしい音響と美しいロケーションのため、イタリアのミレッラ・フレーニソプラノ歌手は、「びわ湖ホールをイタリアへ持って帰りたい」と語っておられます。音響家による優良ホールのベスト100に選ばれ、関西オペラの拠点として、平成24年に総務大臣から地域創造大賞も受賞しています。
 本県では、平成23年度から「びわ湖ホール音楽会へ出かけよう!」ホールの子事業を毎年度実施していただいています。日本トップクラスの京都市交響楽団とびわ湖ホール声楽アンサンブルによる生演奏を子供たちに披露し、舞台芸術に直接触れる機会を提供する事業であり、県内の小学校、特別支援学校等を対象としています。
 御承知のとおり、びわ湖フローティングスクールうみのこ事業は、県内全ての小学5年生が対象であります。昭和58年就航以来の乗船児童数は約52万人。一方、ホールの子事業は、まだ全ての小学校が参加する状況にはなっていないと伺っております。また、先般の平成28年度決算特別委員会では、県内一律の交通費補助は改善すべきとの意見があったとも聞いております。
 ホールの子事業は子供たちの創造性を育む大切な事業であり、うみのこ事業と同様に、県内全ての子供たちがひとしく本物の舞台芸術に触れる機会を実現する必要があると私は考えます。
 そこで、3点、知事にお伺いします。
 1点目に、ホールの子事業の理念や意義についてのお考え。
 2点目に、現在の学校や子供たちの参加状況と課題についてのお考え。
 3点目に、現状と課題を踏まえた今後の対応策について、知事の決意をお伺いしたいと思います。
 最後に、ホールの子は学校教育においても大変意義深い事業と考えますので、教育委員会の協力、お取り組みについて、教育長の見解をお伺いします。
◎知事(三日月大造) 「びわ湖ホール音楽会へ出かけよう!」ホールの子事業について、4点の御質問のうち、私に対する3点の御質問にお答えをさせていただきます。
 まず1点目、この事業の理念や意義についてどう考えているのかということについてでございますが、びわ湖ホールは平成10年の開館以来、国際水準の舞台芸術を最高の観賞条件で県民へ提供するとともに、誰もが舞台芸術に親しめるよう多彩な事業を展開し、本県の誇りとなる劇場になっているものと認識しています。
 こうした中、平成21年度に設置いたしました滋賀県文化審議会におきまして、小中学生が一度はびわ湖ホールですばらしい演奏を聞ける機会がつくれたらよいなどの御意見をいただき、平成22年度に策定いたしました文化振興基本方針において、県内の全ての小中学生を対象に、びわ湖ホール等で舞台芸術を観賞する機会を提供することを重点施策としたところでございます。
 これを受けまして平成23年度から開始いたしましたホールの子事業は、本物の舞台芸術に触れる機会を提供することで、子供たちの舞台芸術への関心を高めるとともに、豊かな心や感受性を育むことにつながる重要な事業であると考えています。
 私もこの事業に参加しておりますが、子供たちが、大編成のオーケストラやオペラ歌手による迫力ある演奏、初めて見る楽器や奏者の姿に魅了されているところを直接見まして、大変意義のある事業だと感じているところです。
 未来の文化の担い手の育成のためにも、子供のころのこうした体験は大変重要であり、県内全ての小学生の参加に向けて、ホールの子の事業を推進する必要があると考えております。
 2点目、現在の学校や子供たちの参加状況と課題についてでございます。
 ホールの子事業の目標といたしましては、県内の小学生が一度はホールの子に参加できるよう、小学生1学年相当数であります1万4,000人の参加を目指しております。こうした中、平成23年度事業開始当初は1日2公演でございましたので、26校2,611人の参加でございましたが、その後、公演数や交通費補助を拡大いたしまして、今年度は5日10公演を行いまして、115校8,014人の参加があったところです。
 参加した子供たちからは、「生の演奏は迫力があり、すばらしい歌声に感動した」、「みんなで歌えて楽しかった」、また、先生からは、「本物に触れる貴重な経験ができた」、「演奏の仕方等を実感でき、大きな学びの場となった」などの感想をいただいているところです。
 このように、参加校からは事業に対して高い評価をいただいている一方、今年度の参加者数は目標の57.2%という状況でございます。
 こうした中、今年度、学校へのアンケート調査や市町教育委員会との意見交換を行いました結果、交通費の負担が大きい、びわ湖ホールまでの距離が遠い、日程の確保が困難などが参加校をふやすための主な課題と考えられ、全ての県内の小学生の参加に向け、対策を講じ、課題を克服しなければならないと認識しているところでございます。
 最後に、3点目、そうした現状と課題を踏まえた今後の対応策についてでございます。
 子供たちの学ぶ力の向上を図り、夢と生きる力を育むためには、滋賀ならではの教育環境づくりとして、こうしたすぐれた舞台芸術を直接体験できる機会の提供は大変重要であります。
 このような認識に基づきまして、ホールの子事業は、昨年10月に策定いたしました人口減少を見据えた豊かな滋賀づくり総合戦略の「豊かな学びのフィールド・滋賀」人づくりプロジェクトにも位置づけて推進しているところでございます。
 具体的な対応策といたしましては、今後、遠方の学校も含め、事業に参加しやすい環境をつくっていくため、まず、交通費補助の仕組みについて、改善、充実する必要があると考えております。また、他の校外学習との組み合わせや日程の確保をしやすくするための公演日程の工夫、教育関係者等への一層の周知、働きかけなども必要と考えております。
 今後とも、ホールの子事業への県内全ての小学生の参加に向けてあらゆる手段を講じ、子供たちの地域への誇りや愛着、豊かな感性や想像力を育んでまいりたいと存じます。お力添え、よろしくお願いいたします。
◎教育長(青木洋) (登壇)ホールの子事業についての御質問のうち、私にいただきました、教育委員会の協力、取り組みについての御質問にお答えをいたします。
 びわ湖ホールは本県が世界に誇るすばらしいホールであり、そのような場所で本物の芸術に触れることは、子供たちの豊かな人間性の育成にとって価値のあることと認識をしております。
 私も今年度、ホールの子に参加をいたしました。プロの音楽家の皆さんの、子供たちに寄り添った舞台進行など、改めてこの事業のすばらしさを感じたところであります。
 県教育委員会といたしましては、これまで小学校や特別支援学校への事業の周知、参加申し込みの取りまとめ、また、公演当日の運営支援などに取り組んできたところでございます。
 そうした取り組みや関係者の皆さんの努力の結果、参加校が着実に増加しているところではございますが、先ほど知事の答弁にもありましたように、交通費の負担が大きい、日程の確保が困難といったようなこと、また、さらには、市町での芸術鑑賞もあるなどの声も学校現場から聞いております。
 そうした状況はありますが、ホールの子は、子供たちに忘れがたい感動を与えるすばらしい事業であり、県内全ての小学生に体験してほしいと思っております。県教育委員会といたしましては、ホールの子事業が小学校や特別支援学校にさらに広がるよう、学校現場の御意見も伺いながら、関係部局と連携協力し、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
◆21番(有村國俊議員) (登壇)うみのこ事業と同様に、県内の子供たちがひとしく本物の舞台芸術に触れる機会を実現したいと考え、今回、質問をさせていただきました。
 知事の姿勢も教育長の姿勢もわかりやすいですし、横断の連携がうまく機能しているなというのがうかがえました。子供たちの創造性を育む施策は、将来、きっとよい滋賀県をつくることができると私は期待をいたしております。ぜひ、ともに頑張りましょう。終わります。(拍手)
 
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平成28年9月定例会質問

質問内容

  1. 職業教育の充実について
  2. 首都圏情報発信拠点について

議事録

◆21番(有村國俊議員) (登壇、拍手)近年、気象状況は激変し、地震、風水害、雪害など、いつ、どんな災害に見舞われるか、予見が困難な状況であります。夏からのたび重なる台風の襲来によっても全国各地で災害の爪痕を残しており、被災された方々に慎んで哀悼の意とお見舞いを申し上げます。
 本県におきましても、災害対応や体制づくりについて、知事を先頭に、全庁を挙げて取り組んでおられることと存じます。
 さて、さきの6月定例会議で私が御案内させていただきました近江八幡市安土町での西の湖ヨシ灯り展には、公務御多忙の中、三日月知事、村上琵琶湖環境部長、小松技監初め、県関係者に御参加をいただきました。念願の表彰状も御本人から授与賜り、子供たちのこれからの励みになったことと思います。この場をおかりしまして御礼を申し上げます。
 それでは、発言通告書に従い、職業教育の充実について質問いたします。
 私は、職業教育において、県内高等学校の持つ役割はますます重要になっていると考えます。特に、一人一人の社会的、職業的自立に向け必要な基盤となる能力や態度を養うキャリア教育と、一定または特定の職業に従事するために必要な知識、技能、能力や態度を養う職業教育を確実に行っていくことは、一層重要であると考えます。
 知事は、政策提案集「人と地域がキラリと輝く7つ星の滋賀」で、キャリア教育の充実において、農業、工業、商業高校の人材、施設の充実や高専高校の誘致の検討を考えておられます。さらに、私は、職業教育は高等学校だけにとどまらず、知事の提案された高専高校や滋賀県ではテクノカレッジと呼んでいる高等技術専門校、国立、県立、私立の大学の全ての段階において切れ目のない教育が必要であり、どの段階においても学ぶことができる環境づくりを行うことが県の責務であると考えます。
 特に、県が発展、成長する分野も重要ですが、まずもって、県民の方が安全で安心して暮らせる社会基盤整備のための教育機関の整備は必須条件であると考えます。産業を支える技術者の確保という課題を解決するためには、技術系の高等学校は必要不可欠であると考えますが、最近では、技術系の高等学校が再編などによりなくなってきているのも現実です。
 先ほど申し上げましたように、例えば台風による崖崩れの状況などをテレビで見たときに、リポーターの後ろでは、既に重機が土を撤去している状況が映っていました。また、東日本大震災のときには、消防車が道を通れるように、地元の建設業の皆様が前もって土砂や瓦れきを除去されていたことを覚えています。このように、災害などが発生したときの対応として、実際の現場では応急対応から復旧作業に至るまで、常に地元の建設業の皆様が活動されています。
 また、道路や河川など地域の社会インフラについても、橋の補修や草刈り、しゅんせつなどの維持管理のため、地元の建設業はなくてはならない存在であります。
 一方、国勢調査によりますと、滋賀県では全就業者数は、平成12年と平成22年の比較では約68万人でほぼ横ばいであるのに対して、建設業の就業者数は、平成12年で5万6,276人、平成22年で4万1,751人となっており、約7割に減少しています。また、実際、地元の建設業の方とお話をさせていただく場においても、人がいない、特に若い人がいない、このままいけば業界全体が潰れてしまうとの声を幾度も聞かせていただいております。
 この課題の解決に向けて先進的に取り組まれている山形県では、土木技術者の人材育成の目標として、「県の経済と県民生活の基盤である県土を支え続ける建設業の中核的な担い手の育成」を掲げられ、来年4月に、県立産業技術短期大学校に新たに土木エンジニアリング科を設置されるとのことです。
 これらのように、滋賀県における建設業の人材育成は直ちに取り組むべき喫緊の課題であり、職業教育の充実を図ることが最も重要であると考えます。特に建設系、中でも土木を学べる学科がなくなれば、今後、地域の担い手不足がより深刻化すると思いますが、その対策について、以下、知事に伺います。
 知事は、政策提案集においてキャリア教育の充実を掲げられ、農業、工業、商業高校の人材、施設の充実や高専高校の誘致の検討を提案されておられましたが、その進捗状況と今後の方針を伺います。
 山形県の事例のように、県立大学や高等技術専門校──テクノカレッジにおいて、産官学連携による土木系学科の創設を考えてはどうでしょうか。
 教育長に1点お伺いします。
 高校教育において職業教育の学科が減っているように思われる方が多いようですが、職業教育の充実について、どのような方針を持っておられるか伺います。
○議長(野田藤雄) 21番有村國俊議員の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(三日月大造) (登壇)有村議員、どうぞよろしくお願いいたします。
 職業教育の充実についての私への2問の御質問をいただきました。
 まず1点目、政策提案集にあります項目の進捗状況と今後の方針についてでございます。
 まず、私は、この政策提案集の中で、御紹介いただきましたように、キャリア教育の充実といたしまして、農業高校、工業高校、商業高校等の人材、施設の充実、またもう1つは、新しい再生可能エネルギーにかかわる技術者を育てるなど高専高校誘致の検討という、この2項目を入れさせていただいております。
 まず、農業、工業、商業の各専門高校における人材の充実という面につきましては、教員が常に最新の知識、技術を身につけられるよう、企業や地元研究機関の技術者、あるいは大学や専門学校の研究者を講師とする研修会等の機会が積極的に設けられているところでございます。
 また、大学やポリテクカレッジ、さらには地元企業の御協力のもと、豊富な外部人材を活用して、専門高校における生徒のインターンシップや、高度な資格取得を目指した技術指導が行われているということでございます。こういった研修会や技術指導、行われているだけで参加が少ないということではなりませんので、こうした機会をしっかりと活用できるよう、できるだけ参加できるよう意を用いているところでございます。
 次に、施設につきましては、例えば時代の先端を行く再生可能エネルギー実験装置を配備する一方、老朽化した情報処理機器の更新に着手するなど、施設や設備の更新についても適切に行えるよう、できる限り予算措置をしているところです。
 また、昨年、経済団体から機械設備等の支援のお申し出をいただきまして、そういった御提案もいただきましたので、有効に活用できるよう、今、協議をしていただいているところでございます。
 8月には総合教育会議において、専門高校の教育をテーマに議論を深め、専門高校の重要性について改めて認識したところでございます。
 今後とも、大学や産業界との連携を生かした教員の資質向上や外部人材を活用した技術指導、時代に即した施設設備の整備を着実に進めるなど、教育委員会とともに、専門高校における人材、施設の充実を図ってまいりたいと存じます。
 大きな2点目に、高専高校の誘致の検討については、現時点では具体的な動きはない状況でございます。引き続き検討してまいりたいと存じます。
 失礼いたしました。大きな2点目、土木系学科の創設についてでございます。
 県立大学への土木系学科の設置につきましては、大学との調整が必要であります。学生のニーズの変化や今後の学生人口の減少などを考慮しなければならず、新たに教員の確保や教育研究施設の整備も必要になるなど課題も多く、これらの課題を解決する必要があると考えております。
 高等技術専門校については、技能労働者を育成する機関として設置しているところでございまして、本県の基幹産業である製造業を中心とするものづくり分野において、求職者や在職者に対する基礎的な職業訓練を実施しております。
 土木を初めとする建設分野では、現在、木造建築、内装施工、溶接、電気工事および測量などの技能についての基礎的な職業訓練を実施しております。
 議員御提案の山形県での取り組みは、高度な技能人材の育成を目指しているところでございますが、高等技術専門校では基礎的な技能労働者の育成を図っておりますことから、本県の企業ニーズを踏まえながら、求職者や在職者に対する訓練の内容に工夫を加えるなどにより、技能をより向上させる取り組みに努めてまいりたいと存じます。
◎教育長(青木洋) (登壇)職業教育の充実についての御質問のうち、職業教育の充実に係る方針についての御質問にお答えをいたします。
 高校教育におけます職業教育は、さまざまな産業の担い手として活躍する人材を育成し、産業の発展に寄与するという重要な使命を担っており、本県では、職業学科の集約化や総合学科での職業系列の設置など、改編を重ねながら、生徒の多様なニーズや産業界の要請に応えるよう努めてきたところであります。
 職業教育を主とする各専門高校では、大学や研究機関、地元企業等が持つ知的資産や先端技術を活用した教育を行うとともに、外部人材の指導による高度な資格取得の促進や、企業と連携したインターンシップなどに取り組む専門高校プロフェッショナル人材育成事業を昨年度から実施をしております。
 こうした取り組みを通しまして、生徒に高度で実践的な知識、技術を身につけさせることにより、社会の変化や産業の動向に対応でき、各専門分野において第一線で活躍できる専門性の高い人材の育成を図る職業教育の充実を一層進めてまいりたいと考えております。
◆21番(有村國俊議員) (登壇)知事と教育長に再質問をいたします。
 まず、知事にです。
 建設業の皆様が口々にお話しになるのは、従業員の世代交代ができないことです。高齢化が顕著に進み、ここに来て、若手技術者が入職しないことです。公共事業費の確保がされ工事の受注はできても、設備投資を行い会社経営を改善しようにも、若手技術者が確保できないから、建設業を続けていくことにちゅうちょせざるを得ないとのことであります。
 湖北の業者の方は、「除雪できる技術者が確保できない。これでは将来の北部地域の積雪時の生活道路の確保ができない。過疎がさらに進行して悪循環だ」と話されています。
 また、「若手技術者を確保するために、県内に土木部門の高校、専門学校等がないことから、近隣の府県の学校へ募集のお願いに伺うのですが、遠い滋賀までは紹介する人員がいないと断られてしまう」と嘆いておられました。
 知事からは、土木系学科の創設についてるる御答弁賜りましたが、建設業などの担い手不足の現状を見て、若年技術者の教育、育成についてどのように考えていかれるおつもりか、再度、知事にお伺いいたします。
 次に、教育長にですが、職業教育の重要性は認識されておられます。実際、社会に目を向けると、私が申し上げたように、担い手不足が顕在化しています。これは、いわゆるキャリア教育の普及、浸透が十分でないのではないでしょうか。担い手不足の解消という観点を踏まえた場合、キャリア教育の充実について、義務教育での取り組みなど、どのように考えておられるか、再度、教育長にお伺いします。
◎知事(三日月大造) 建設業など担い手不足の現状を踏まえて、これまでから官民が連携いたしまして、滋賀けんせつみらいフェスタですとか現場見学会を開催してきました。また、議員も御紹介いただきましたが、県内および近隣府県の学校に対して、滋賀の土木の魅力を発信するための広報誌、こういう、「滋賀の未来をつくる人、建設業ってどんなお仕事だろう」というようなパンフレットもあるということ、私もきのう知ったんですけれども、ただ、これも見ると確かに建設業のことは書いてあるんですが、滋賀で建設業を営むことのやりがいや魅力といった言及がほぼありませんので、これをさらに充実させることを指示したところでございます。
 滋賀という地でこの建設業で働くことの意義や魅力について、よりPRする広報誌もつくりながら、このことをしっかりとお伝え、広めるということと同時に、もって建設業の活性化を図り、担い手の育成、確保に努めていきたいと考えております。
 また同時に、人材の確保については建設業みずからも努力をされておられまして、そのことは昨年創設をいたしました女性活躍推進企業認証制度において、現在、登録企業が100社になったんですけれども、この100社のうち75社が建設業であるということでございます。もちろん公共工事等の加点制度を求められるがゆえのお取り組みもあるんですが、もって女性の活躍や働き方改革が進めばこの業界の魅力も広がり、さらには若手の入職等も進むと、こういったこともぜひつくっていきたいと考えております。
 子供たちが地域で学び、将来、地域に貢献したいと考える教育を進めることも、建設業を初めとした地域産業の担い手育成として大切であると認識しております。
 その意味におきましては、中学校において、子供たちに対し建設業などの技能、魅力、重要性を発信し、将来のものづくり人材の育成を図ることは重要であると考えておりまして、もちろん建設業だけではないんですが、職場体験において、チャレンジウィーク等で建設業界にも受け入れをしていただいております。
 また、高校において、議員御案内だと思いますが、彦根工業高校の建設科を初め、職業学科や総合学科の職業系列の中に建設分野の学びの場を設けているところでございまして、その中で職業教育にしっかりと取り組むことが重要だと考えております。
 県立大学への土木系学科の設置については、先ほども答弁したとおり、課題は多いと考えておりますが、県立大学には建築系の学科を有する環境科学部や工学部がございまして、これらの学部に在籍する学生も少なくありませんので、これらの学生が県内の建設関係の仕事にも関心を持てるよう、例えば産業界と連携したインターンシップなどの取り組みができないか、大学と相談をしてまいりたいと存じます。
 高等技術専門校におきましても、建設分野の技能習得や資格取得などの訓練を実施することにより、働く若者がより充実した職業生活が送れるよう、引き続き支援をしてまいりたいと存じます。
 今、御紹介させていただいたとおり、こうした関係機関がそれぞれなお一層工夫しながら、本県における若年技術者の教育、育成に努めてまいりたいと存じます。
◎教育長(青木洋) お答えいたします。
 キャリア教育とは、子供たちが社会の一員としての役割を果たすとともに、それぞれの個性、持ち味を最大限に発揮しながら、自立して生きていくために必要な能力や態度を育てる教育であると認識をしております。
 こうしたキャリア教育の中で、担い手不足が課題となっている業界を含めたものづくりの現場での体験を通して、その魅力や重要性を発見したり、多様な人々と協力しながら仕事を進めてつくり出す喜びを感じたりすることは、大変重要であると感じております。
 そこで、本県の取り組みについてでありますが、まず、小学校におきましては、人や自然と豊かにかかわる体験活動や学級活動、社会見学等を通して、積極的に他者とかかわり、みずからの役割を果たそうとする意欲を養うなど、キャリア教育における基礎的な力を育むことに取り組んでおります。
 次に、中学校におきましては、地域の職業調べや、今ほど知事の答弁にもございました中学生チャレンジウィークでの職場体験、ここでは建築・建設業を初めさまざまな事業所で受け入れをいただいているところでございますが、こうしたものを通して働く大人の生きざまに触れ、将来の生き方を考えて進路を選択する力を育てております。
 さらに、高等学校におきましては、土木建設業界などへのインターンシップや外部講師を招いてのディスカッションなどを通して、望ましい勤労観、職業観を身につけ、将来を見据えた進路選択ができる力を育成しております。
 また、職業系の学科においては、地元企業や大学の協力を得ながら、実践的な職業知識、技術力の向上にも取り組んでおります。
 今後とも地域や産業界の協力を得ながら、系統的なキャリア教育を推進し、人間関係形成能力や課題対応能力などを育成しつつ、社会的、職業的自立を図り、地域を支える人材の育成に努めてまいりたいと考えております。
◆21番(有村國俊議員) (登壇)ぜひ前向きに取り組んでいただきますよう、よろしくお願いします。  次に参ります。
 首都圏情報発信拠点についてです。
 滋賀県が東京日本橋に新しく整備する首都圏情報発信拠点については、「来年10月のオープンに向けて積極的に取り組みを進める」との知事の提案説明がありました。全国各地で地方創生の取り組みが進められる中にあって、人口やメディアが集中する東京で、新たな拠点を通じて滋賀を発信していくことは、本県の持続的な発展のためにも大変重要な施策と考えております。
 このため、8月には会派による現地視察を行ったところであります。周辺には他府県のアンテナショップが林立していますが、日本橋の交差点の角地という好立地を生かし、ナンバーワンの拠点を目指してほしいとの思いを強くしたところであります。
 そこで、以下、知事に伺います。
 日本橋の新しい拠点では、滋賀をしっかりとPRして売り込むと同時に、そこから得られる成果を滋賀に呼び込むことが重要でありますが、その方策について伺います。
 新しい拠点は、首都圏で活躍されている滋賀ゆかりの方々の新たなよりどころとなることも期待されます。これまで、東京事務所が首都圏における滋賀ゆかりの人たちのネットワークづくりを行ってこられたと私は認識していますが、新しい拠点の開設を見据えて、滋賀ファンのすそ野拡大とネットワークの形成が必要と考えます。この点で、9月補正予算で国の地方創生関連交付金を活用した首都圏ネットワーク強化事業が計上されたことは時宜を得たものと考えますが、この成果を拠点運営にいかに結びつけようとしているか伺います。
◎知事(三日月大造) 首都圏情報発信拠点について、2点の御質問にお答えをいたします。  調査、視察等精力的にいただいておりまして、ありがとうございます。滋賀をしっかりと売り込んでまいります。売り込むためには、一般的なショップの形式ではなくて、実際に見て、触れて、食べることができる体験型の魅力発信を行うことが必要であると考えます。
 このため、物販、飲食、情報発信といった機能をそれぞれ独立したものと捉えるのではなくて、人々の関心を呼ぶテーマを設定し、これらの機能を効果的に組み合わせて、趣向を凝らした演出で発信していくことが重要な方策の一つと考えております。例えば、琵琶湖の滋味というテーマのもと、ふなずしの漬け方を学ぶワークショップと、料理に合う近江の地酒や器等の展示、販売、関係市町の催事などを組み合わせることが考えられます。さらには、滋賀で行われます祭りやイベントと連動させることも考えていきたいと思います。
 また、拠点でのマーケットリサーチ結果の生産者や地元へのフィードバック、チャレンジ意欲のある事業者の拠点利用ニーズに応える仕組みの構築によりまして、県内事業者の稼ぐ力の向上につなげるとともに、拠点で滋賀のよさを丸ごと体感していただくことで、U・I・Jターン等の移住や県内への投資の誘引等も図ってまいります。
 さらに、拠点では接客が一つの鍵と言えます。運営事業者には、来館者に滋賀の魅力を伝えるための知識やコミュニケーション能力の習得など、スタッフ教育をしっかりと求めてまいります。また、滋賀県出身の学生を初め、首都圏でのマンパワーを活用することも求めてまいりたいと存じます。
 現在、公募しております運営事業者には、こうした点に留意した提案を求めているところでございます。県とともに、この拠点をつくり上げていくビジネスパートナーとして、高い商品選定力や接客サービス能力を兼ね備えた事業者をしっかりと選んでまいりたいと存じます。
 2点目に、首都圏ネットワーク強化事業の成果を拠点運営にいかに結びつけようとしているのかということについてでございます。
 今般、補正予算でお願いしておりますこの事業では、拠点開設に先行いたしまして、今年度中に国の交付金も活用し、首都圏にある滋賀県とゆかりの深い歴史文化、食などの掘り起こし調査を行うものでございます。そして、この調査結果を、例えば滋賀県産品を味わえる店や歴史上の滋賀ゆかりの場所など、首都圏で日常的に滋賀を体感できる情報として取りまとめ、ガイドブックやウエブ、PR動画を作成し、首都圏の人々に広く滋賀の魅力を紹介してまいります。
 また、首都圏で滋賀ゆかりの著名人を起用いたしまして、滋賀の魅力を語っていただくトークセッションを開催するとともに、参加者と対話しながら、滋賀の魅力を体感するイベントを予定いたしております。
 これらの事業を通しまして、首都圏で100件以上の滋賀ゆかりのスポットを発掘するとともに、滋賀ファンのすそ野拡大を目指すもので、その成果を拠点運営に結びつける方策としては4点考えております。
 1つは、滋賀ファンは拠点の重要なお客様でもありますことから、拠点のさまざまな催し物について優先的に案内をしていく。
 2つには、拡大した滋賀ファンに、拠点運営に対する御意見やアドバイスをいただくなど、サポーターとしての役割を担っていただく。
 3つ目には、発掘した滋賀ゆかりのスポットにおいて、ガイドブックやチラシ配布などでミニ情報発信拠点の機能を発揮していただく。
 4つは、この事業に取り組む中で開拓するビジネスネットワークを生かし、異業種交流や取引拡大など、拠点の営業力強化につなげていくということでございます。
 このように、来年10月の拠点開設を見越して、今からできることはしっかりと準備して、拠点運営の成果の最大化に向けて努力をしてまいりたいと存じます。
◆21番(有村國俊議員) (登壇)近江商人に深く御縁のある日本橋に滋賀県の情報発信拠点を設ける方針が最終決まった以上、滋賀の発信拠点を日本橋に出してよかったねと、やっぱり近江商人は400年前も今もぶれずに日本橋なんだなと、多分、未来もそうなのかもわかりませんが、そういった結果を出さなければいけないので、ここは主体的に当事者意識で、滋賀県民全ての総力を挙げてこれを応援して、ここの成功を導きたいと私は今思っております。
 日常的に私たちが滋賀県から、あるいは滋賀県民が発信していることを、もう1つの拠点の日本橋からも同じように発信できるということであれば本当に一石二鳥でありまして、そこから日本全国により発信力を高めるということが、私たちあるいは人間、全て発信力しかないと私は思っておりますので、だから、そういう意味で、本当に拠点が2つできてよかったなというふうに思っております。そのためにも頑張っていきたいなというふうに思います。
 その先の拠点のその次の何十年後かの私のビジョンは別にあるんですけれども、それはできたら私のホームページで見ていただければありがたいなというふうに思うんです。それはちょっと余談でした。
 そしてまた、まずは首都圏で滋賀の存在感を示すためには、やはりスタートが一番大事かなというふうに思います。スタートですね、来年10月に予定しているオープニングには、ぜひ滋賀の力を結集して、首都圏で、滋賀県ここにありというところをぜひ見せたいというふうに私自身思っております。
 先ほど答弁のあった交付金事業の成果も大いに活用して、ぜひ拠点のオープニングには、滋賀ゆかりの著名人や企業関係者、本県に御縁のある東京在住の私たちの同級生も幅広く呼びかけて、日本橋交差点が滋賀県ゆかりの人であふれ返るくらいの盛り上げを図って、定期的にこの盛り上げを継続していければなということも期待しております。私もできることは一生懸命取り組みたいと考えております。再度、拠点開設にかける知事の姿勢を伺います。
◎知事(三日月大造) この拠点の開設は、人口減少局面の中、豊かな滋賀づくりを進めていく上で極めて重要であり、これからの滋賀のある意味での浮沈がかかる大事業だということで、現在、全庁挙げて取り組んでいるところです。
 来年10月に予定しておりますオープニングでは、県がこれまで東京で行ってきたさまざまな活動でありますとか築いてきたネットワークを最大限活用するとともに、首都圏ネットワーク強化事業で広げる滋賀ファン層を取り込んで、拠点のスタートを飾っていきたいと思います。
 その意味で、オープニング、スタートは大事だという認識は私も同じでございまして、このオープニングで話題を集め、その勢いを持続させていくことが肝要であると考えます。
 運営事業者と県とが一体となって、年間を通じて企画を打ち出し、滋賀の上質さ、本物のよさを発信し続けてまいります。他県の拠点もひしめく中でございます。そういう中で、滋賀ならではのものがある、あるいはこの拠点でしか体験できないものがあるという、オンリーワンの存在感を打ち出していきたいと思います。
 幸い、石田三成公のあのCMで賞をいただくなど、感性やセンス、やる気のある担当職員もおりますので、そういった職員の皆さんの力も存分に発揮していただいて、地域ナンバーワンと言われる拠点をつくっていきたいと思いますので、ぜひお力添えをよろしくお願いいたします。
○議長(野田藤雄) 以上で、21番有村國俊議員の質問を終了いたします。(拍手)
 
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平成28年6月定例会質問

質問内容

  1. 熊本地震を踏まえた地震対策について
  2. 西の湖の浄化対策について

 
◆21番(有村國俊議員) (登壇、拍手)早速質問に入らせていただきます。質問は大きく3項目で、全て知事に伺います。よろしくお願いします。
 熊本地震を踏まえた地震対策について。
 今回の熊本地震では、震度7の地震が立て続けに2回発生したことや、一連の地震で震度6弱以上の地震が7回発生したことなど、内陸直下型地震としては観測史上初の現象が見受けられました。改めて自然の前には人間は無力であり、災害の脅威を痛感したところであります。お亡くなりになられた方々に対しまして哀悼の意を表しますとともに、被災された熊本県を初めとする九州地区の皆様に心からお見舞いを申し上げます。
 そうした中、本県では、発災直後から職員等を派遣し、熊本県内での人命救助や健康相談を初め、一番被害が大きかった益城町において、避難所やボランティアセンターの支援など、住民の皆さんの心に寄り添った活動を積極的に展開されており、現地では高い評価を受けていると仄聞しております。また、派遣された職員から、順次、現地での活動を通じ、熊本地震を踏まえた課題等について報告があったともお聞きしております。
 発災後ちょうど2カ月ですので、全ての課題について対策を検討することは難しいかもしれませんが、地震はいつどこで起きるかわかりません。県民の皆様が今感じておられる不安を解消するためにも、できることから速やかに対応していくことが必要であると考えます。
 そこで、まず、地震が起こったときに一番心配なことは、建物が壊れ、押し潰されるという身の危険であります。今回の熊本地震においても、大きな揺れが何度も繰り返し起こり、数多くの建物が破砕したことにより被災された方々は、屋内では不安になり、最寄りの避難所ではなく、屋外にテントを設置したり、車中泊を余儀なくされたりしました。県民の命を守る取り組みについてどのような対策が重要と考えておられるか、所見を伺います。
 また、熊本県では発災後、政府や全国各地からプッシュ型支援により多くの救援物資が県庁や市役所に送り届けられましたが、当初は、そこから被災者の皆様に水や食料が行き届かず困っておられるという報道がありました。こうした事態は本県でも起こるおそれがあります。災害時における避難所等への救援物資の搬送対策についてどのように考えておられるか、伺います。
 熊本県の市町村では、各種被災者支援策の適用の判断材料として幅広く活用されている罹災証明書の発行に時日を費やしたため、被災した住宅再建のめどがつかないことや、被災者の皆様が避難所から自立できないことなど、被災地の復興に向けた課題が指摘されております。
 三日月知事も代表質問の答弁の中で、県と市町との情報共有や連絡体制の確保を課題として挙げられておられます。今後、本県で地震対策を講じる上で、市町との連携は大変重要であり、あらかじめ連携体制を整備しておく必要があると考えますが、所見を伺います。
○議長(野田藤雄) 21番有村國俊議員の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(三日月大造) (登壇)有村議員、どうぞよろしくお願いいたします。
 熊本地震を踏まえた地震対策について、3点御質問いただきました。
 まず1点目、県民の命を守る取り組みについてでございますが、安全、安心な滋賀を築くためには、自助、共助、公助の取り組みを総合的に推進することが重要であると認識しています。
 本県では、県内5つの活断層および南海トラフに係る地震被害想定に基づき、公共施設の耐震化を図っているところです。また、災害時の初動対応や広域連携の仕組みの構築、企業、団体との災害時応援協定の締結等を進め、それらがしっかりと機能するよう訓練等を実施しています。
 しかしながら、大規模災害の発災時に命を守るためには、県民の皆さんや地域の自主防災組織による取り組みが不可欠であります。このため、まずは県民の皆さん一人一人が高い防災意識を持ち、しっかりと日ごろからの備えをしていただくとともに、自主防災組織等において災害発生時の人命救助や避難についての研修、訓練などの取り組みを行っていただくことが重要であります。
 県といたしましては、これまでから各種媒体を活用した啓発に努めるとともに、住宅の耐震化等の補助、自主防災組織の資機材整備への支援、地域防災アドバイザーの派遣等、地域防災力の向上のため、ハード、ソフト両面からの支援を実施しているところでございます。
 現在、各部局において、熊本地震の教訓を踏まえた本県地震対策についての課題の洗い出しを行っているところであり、その結果を防災計画にできることから速やかに反映するとともに、危機管理センターでの研修・交流事業を通じ、地域防災の取り組みが県内全ての地域で進むよう、市町と連携しながら積極的な支援を行ってまいりたいと存じます。
 2点目、災害時における避難所等への救援物資の輸送についてでございます。
 東日本大震災を初めとする過去の大規模災害の教訓から、本県では全国に先駆けて、平成25年3月に全国物流ネットワーク協会、滋賀県トラック協会および滋賀県倉庫協会と災害時応援協定を締結いたしました。災害時に民間倉庫を物流拠点として活用し、物流のプロの皆様が支援物資の搬入、搬出、在庫管理などの拠点運営を行う仕組みでございまして、この仕組みにより、全国からの支援物資が迅速に避難所へ輸送することができると考えております。
 また、熊本地震の教訓を踏まえまして、今年度の総合防災訓練の中で、実際に物資を物流拠点から市町の避難所へ輸送する実働訓練を新たな取り組みとして計画しているところでございます。  今後もこのような訓練を繰り返し実施いたしまして不断の見直しを行うとともに、熊本地震での支援物資の輸送状況をしっかりと分析し、災害時に避難所へ真に必要な支援物資を迅速かつ確実に輸送できるよう努めてまいります。
 3点目、市町との連携についてでございます。
 本県では6人の地域防災監を土木事務所に配置いたしまして、平時から訓練や会議等を通じて市町と顔の見える関係を構築するとともに、災害時には県と市町との確実な情報共有を図るため、県職員を情報連絡員として派遣するなど、市町との連携強化を図ってきたところでございます。
 また、熊本地震の被災地において避難所運営や窓口業務等の支援を本県の市町と県の職員が共同で今行っているところでございまして、こうした経験も今後の県と市町が連携した災害対応を行っていくために生かせると考えております。
 今後は危機管理センターを積極的に活用いたしまして、家屋被害認定業務でありますとか被災者生活再建支援制度の運用など、市町のニーズに即した研修でありますとか人材育成などに取り組み、市町との連携体制の充実強化に努めてまいります。
◆21番(有村國俊議員) (登壇)次の質問に行きます。
 西の湖の浄化対策について。
 その昔、西の湖周囲には、伊庭内湖、弁天内湖、大中の湖が連なっていました。西の湖は安土山の西にあることから来ています。面積は2.8キロ平方メートル、水深は1.5メートルの浅い湖です。この一帯は干拓地で、昭和17年までは安土山から北は琵琶湖につながっていました。
 ヨシ原を主体とする湿地には動植物が多く確認され、2008年には琵琶湖のラムサール条約湿地登録エリアが拡大され、西の湖が追加登録していただくことができました。魚や渡り鳥ヨシキリの繁殖場所であり、晩秋から冬にかけては水鳥がやってきます。2006年には西の湖一帯は鳥獣保護区に指定していただきました。琵琶湖国定公園でもあります。また、西の湖にはヨシ群落が近畿地方で最大級の109ヘクタールもあります。
 ヨシとは、言わずもがなですが、イネ科の植物で、生物学的に分けるとヨシ、ツルヨシ、セイタカヨシに分類され、湖や河川の水辺に生えています。
 毎年9月にはヨシ灯り展が地元安土町の皆様が中心となって開催され、私もいろんな御縁をいただき、毎年伺っております。ことしも9月に開催されます。ヨシ灯り展の優秀作品には、滋賀県から知事賞も出していただいておりまして、三日月知事の代理で優秀作品の出展者に私から表彰状授与をさせていただいたりもしたりしています。
 私自身、琵琶湖保全再生法の絡みで、琵琶湖や内湖の保全に関し、地元の方々から今まで以上に期待をお聞きします。内湖の重要性を鑑みた場合、内湖最大である西の湖で環境の改善の取り組みの成果を上げることが琵琶湖の保全につながる大きな一歩と考えます。
 こうしたことから、西の湖の水質の経年変化の状況、西の湖の河川浄化事業の現在の進捗と対策の効果および今後の進め方を伺います。
◎知事(三日月大造) 西の湖の浄化対策につきまして、3点御質問をいただきました。
 1点目、西の湖の水質の経年変化の状況でございます。
 西の湖では、湖底にたまりました底泥から湖水中に溶け出す窒素やリンなどの汚濁負荷の削減を図るため、底泥の堆積が著しい安土町下豊浦地先の湾奥部におきまして、平成12年度から計画的にしゅんせつを行っているところです。
 西の湖の湾奥部における平成27年度の水質データは、これは速報値でございますが、化学的酸素要求量──CODが6.3ミリグラム・パー・リットル、総窒素が2.1ミリグラム・パー・リットル、総リンが0.16ミリグラム・パー・リットルでございます。
 CODと総リンにつきましては、平成27年度は高目の値となっておりますが、事業着手以降は、CODについては5から6ミリグラム・パー・リットル、総リンにつきましては0.09から0.12ミリグラム・パー・リットル程度で推移しており、おおむね横ばいの傾向にございます。総窒素につきましては、平成15年度2.66ミリグラム・パー・リットルをピークにやや減少傾向にございます。
 2点目、西の湖の河川浄化事業と現在の進捗、対策の効果についてでございます。
 湾奥部の19.6ヘクタールのうち18ヘクタールについてしゅんせつを完了しておりまして、進捗率は約92%となってございます。
 対策の効果につきましては、先ほど答弁したとおり総窒素が減少傾向にありますことから、一定の効果があらわれていると考えております。また、地元の漁業、真珠養殖業、和船観光業等の関係者の皆様から、水草が除去されてきれいになった、悪臭がしなくなったなどのお声も寄せられているところでございます。
 最後に、3点目、今後の進め方についてでございます。
 今年度は昨年度約1.6ヘクタールをしゅんせついたしまして、現在、約1年間天日乾燥しているしゅんせつ土の処分を実施いたします。また、湾奥部の未しゅんせつ区域約1.6ヘクタールについては、平成29年度にしゅんせつをいたしまして、平成30年度に土砂を搬出処分し、完了する予定でございます。
 西の湖は現在残された最大の内湖であり、重要文化的景観にも選定され、昨年4月には日本遺産の一部に認定されたところでございます。加えまして、昨年9月に、御紹介いただきました公布、施行されました琵琶湖の保全及び再生に関する法律におきましては、内湖の自然環境の保全、再生に努めることとされているところでございます。このため、湾奥部以外につきましても、今後底泥の堆積状況を調査するなど、前向きに取り組んでまいりたいと存じます。
◆21番(有村國俊議員) (登壇)西の湖がきれいな湖であり、訪れる方々が水辺に集まり、癒やされる、安らぎを覚える湖であることを切望するものであります。夕焼けに沈む太陽を見て、遊歩道をゆっくり散歩する。織田信長公が活躍した安土、西の湖の雄大な景色を楽しむ。そんな至福のひとときを若者もお年寄りも過ごすことができたらと思います。皆様に愛される美しい西の湖を取り戻すため、これからも有効な手だてを講じていくべきということ、前向きな姿勢、よろしくお願い申し上げます。
 そして、先ほど申し上げた9月のヨシ灯り展、いろんな御都合が、もし調整がつけば、ぜひ知事みずから表彰状を授与していただけると地元の皆さんは喜ぶと思いますので、御検討をお願い申し上げます。  次、進めます。琵琶湖サミットの実現についてです。先月G7伊勢志摩サミットの首脳会議が開催されました。関係者がそれぞれに万全の体制で臨み、無事に成功いたしました。さかのぼること昭和54年6月、我が国初の大型国際会議として東京サミットが開催されました。各国の大統領や首相の専用機が次々と滑走路に着陸し、タラップを華々しくおりる首相にカメラフラッシュがこうこうと輝くのを見て、私は中学3年生でしたが、思わずテレビにくぎづけになりました。
 日本中が歓迎ムードで湧く翌日に、中学校の社会科の試験に抜き打ちテストが出ました。東京サミットの参加国を挙げよ。ここぞとばかり私は、日本、大平首相、アメリカ、カーター大統領、イギリス、サッチャー首相、フランス、ジスカール・デスタン大統領、西ドイツ、シュミット首相、イタリア、アンドレオッティ首相、カナダ、クラーク首相、EC、ジェンキンス委員長、ざっと解答用紙に書き込みました。当時の福原先生はお亡くなりになられましたが、この解答にえらく感心いただき、後々も中学校で語り継いでくださったそうであります。
 余談ですが、東京サミット後に、会場となった迎賓館や各国首脳が滞在した東京のホテル群を一目見たいと思い立ち、小金をためた箱を開封して、両親に内緒で上京したりもしました。
 さて、今回のG7サミットの舞台となった伊勢志摩は、日本のおもてなしの心、三重県ならではの魅力も世界に向けて存分にPRされたと思います。先週の6月10日金曜日の日本経済新聞に、三日月知事の仲間でもある三重県の鈴木英敬知事が、「サミットの経験、地方創生に生かせ」の見出しで投稿されましたので、御紹介申し上げます。
 「伊勢志摩サミットは『G7伊勢志摩首脳宣言』の取りまとめとともに、無事故かつ成功裏に閉幕した。三重県民を初め関わった全ての方々のおかげである。心から感謝申し上げたい。G7首脳の訪問は初めてであり、安倍首相がオバマ米大統領らと宇治橋を渡りご正宮前で記念撮影した情景を思い出すと涙が止まらない。三重県にも数多くの成果があった。例えば食の発信。首脳のディナー等で多くの県産食材や県産品が使われ、新たなビジネスチャンスが生まれた。このチャンスを生かすのだ。経済的効果もさることながら、三重県民がふるさとの魅力に改めて気付き、愛着や誇りを持てたことが最大のレガシーである。このことは、地域住民が地域をより良くしていこうという動機づけとなる。そのための具体的な行動が活発化し、自立的かつ持続的に発展する契機になる。今回、世界最高峰の国際会議を地方で完遂した。日本は国際会議の開催数で世界有数だが、6割は三大都市圏での開催だ。地方創生を唱えるなら日本での国際会議は地方開催を原則とするくらいの方向性が必要ではないか。伊勢志摩サミットを機にオールジャパンで地方創生を加速させていかなければならない」とされています。
 さて、私案ですが、G7琵琶湖サミットの実現を滋賀県は目指すべきではないかと考えます。閣僚会議もありますが、やはり目指すは首脳会議の実現です。なせばなる、池に石を投げ込めば波紋が広がるごとく、やる気、姿勢が第一歩です。ガイドラインを策定し、滋賀県が名乗り上げする議論を深めていければと考えます。
 こうしたことを含め、滋賀を世界に向けて発信していく姿勢を持って取り組みを進めていくことが大事なことと考えますが、さきに御紹介した三重県知事の投稿も踏まえ、知事のお考えを伺います。
◎知事(三日月大造) 琵琶湖サミット、G7サミットの誘致という夢の膨らむ御提案をいただきました。まずは、この伊勢志摩サミットを事故なく成功裏に終えられたということでございまして、鈴木英敬三重県知事初め、三重県民の皆様方ならびに本県もきょうは県警本部長、御臨席ですけれども、警察の方々を含め多数の御協力をいただきました。深く敬意を表し、また、感謝を申し上げたいと存じます。
 本県の豊かな自然を初め、質の高い豊富な歴史遺産、文化資産等を世界に発信するのに、このサミットというものは有効な機会であります。一方で、その誘致には多くの課題も想定され、現在の本県における施設等の状況から勘案すれば、たちまち誘致を検討できる状況にはないと考えます。
 議員御指摘のとおり、経済社会のグローバル化が進展する中で、常に世界を見据えて広い視野を持ちながら施策の構築や推進に努めることは大変重要であると考えております。また、そうした施策の推進を通じて県民の皆さんが滋賀の魅力に改めて気づき、ふるさとに愛着や誇りを持って県民の皆さんによる主体的な取り組みや協働によるまちづくりにつなげていくことが重要です。
 本県ではこれまで、G8環境大臣会合を初め、世界湖沼会議、世界水フォーラムなどをさまざまな関係者の皆さんとともに開催してきました。その過程において、琵琶湖と共存する暮らしや産業等を世界に発信してきたところでございます。
 今後もこうした経験を生かしながら、滋賀らしいコンベンションの誘致に努めてまいります。同時に、県政のあらゆる施策において、世界から滋賀へ、滋賀から世界へという視点のもと、県民を初め、市町や関係団体、企業等の皆さんと一緒になって着実な取り組みを進めてまいる所存であります。
◆21番(有村國俊議員) (登壇)琵琶湖サミットの実現も、今議会で提案されました安土城の再現、自転車ビワイチの発展的振興等々も、滋賀県民の皆様がわくわくするであろう大きな夢の構想であります。サミットにつきましては、7年後、14年後、21年後、28年後、G7であれば、そのとき知事も私もどうなっているかわかりませんけれども、しかし、きょうのこの議論がまた将来への布石の大きな一歩となればなというふうに期待しておりますし、そのための布石は三日月知事ならできると私は思っておりますので、ぜひ一緒にやりましょう。
 ありがとうございます。終わります。(拍手)
 
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平成28年2月定例会質問

質問内容

  1. 滋賀県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例案を提出
  2. 琵琶湖の大洪水と琵琶湖の干拓農業が抱える課題について知事就任二期目の退職手当について

議事録

 ──────────────────────────────
会第1号
 滋賀県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例案
 上記の議案を提出する。
  平成28年2月19日
 提出者 滋賀県議会文教・警察常任委員会委員長 有 村 國 俊

   滋賀県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例
目次
 前文
 第1章 総則(第1条―第7条)
 第2章 自転車交通安全教育(第8条―第11条)
 第3章 自転車の安全で適正な利用に関する取組(第12条―第19条)
 第4章 財政上の措置(第20条)
 付則
 自転車は、温室効果ガスを出さない環境負荷の低い身近な移動手段であり、高齢化の進展等を背景とした健康の保持増進や体力の向上といった意識の高まりを受け、その利用の必要性が高まり、その役割は一層大きくなってきている。
環境の保全、健康寿命の延伸、観光資源の開発、高齢化社会に向けての移動手段の確保などに寄与する点において、自転車は、未来を開くことができる魅力的な乗り物である。
 一方で、自転車は、身近な移動手段であるゆえに、車両という認識が薄くなりがちであり、歩道等において自転車関係法令を遵守せず、歩行者に危害を及ぼすおそれのある自転車の利用等が増加していること等から、自転車利用者だけでなく、歩行者の大切な命を守っていくためには、交通安全に関する教育を通じて、交通安全の意識の向上や事故への備えを進めるとともに、自転車が安全で快適に利用することができるように道路等の環境を整備していくことが必要である。
 自転車は常に大切な命を乗せ、大切な命と関わっていることを念頭に置きながら、自転車の身近な移動手段という魅力を引き出し、自転車の持つ価値を更に高め、新たな価値を創造し、その地位の向上を図っていくとともに、自転車に関して県が先導的な役割を担い、先進的な取組を実施することにより、自転車利用者の意識や自転車に対する認識を根本的に変えていき、これらを普及させて、滋賀発の自転車、自動車および歩行者が互いに尊重することができる社会づくりを進めていくことが何より重要である。
 私たちは、県民一人ひとりが、自転車の安全で適正な利用の重要性を理解し、環境の保全や観光の振興に資すると認められる等の自転車の特性を最大限に活用しつつ、関係者が連携を図りながら協働して自転車の安全で適正な利用の促進に関する運動を展開すること等により、自転車の安全で適正な利用のための環境が整備され、自転車が関係する交通事故の防止を図り、県民が安心して暮らすことのできる地域社会の実現ができるよう、自転車の安全で適正な利用を促進していくことを決意し、ここに滋賀県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例を制定する。
   第1章 総則
 (目的)
第1条 この条例は、自転車の安全で適正な利用の促進に関し、県の責務ならびに県民、事業者および交通安全団体等の役割を明らかにするとともに、環境への負荷の低減等の環境の保全に資し、または新たな旅行分野の開拓等の観光の振興に資すると認められる等の自転車の特性を最大限に活用しつつ、関係者が連携を図りながら協働して自転車の安全で適正な利用の促進に関する運動を展開すること等により、自転車の安全で適正な利用の促進に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって自転車が関係する交通事故の防止を図り、県民が安心して暮らすことのできる地域社会の実現に寄与することを目的とする。
 (定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
 (1) 自転車 道路交通法(昭和35年法律第105号。以下「法」という。)第2条第1項第11号の2に規定する自転車
 (2) 交通安全団体等 交通安全に関する活動を行う団体および自転車の適正な利用の促進に関する活動を行う団体
 (3) 市町等 市町、県民、事業者および交通安全団体等
 (4) 自転車関係法令 自転車の利用に関する法その他の関係法令
 (5) 自転車交通安全教育 自転車関係法令の遵守その他の自転車の安全で適正な利用に関する教育
 (6) 自転車利用者 自転車を利用する者
 (7) 自転車損害賠償保険等 自転車の利用に係る事故により生じた損害を賠償するための保険または共済
 (県の責務)
第3条 県は、自転車が関係する交通事故の防止を図るとともに、環境への負荷の低減等の環境の保全に資し、または新たな旅行分野の開拓等の観光の振興に資すると認められる等の特性を最大限に活用した自転車の利用ができるよう、自転車の安全で適正な利用の促進に関する施策を総合的に策定し、および実施するものとする。
2 県は、自転車の安全で適正な利用の促進に関する施策の策定および実施に当たり、市町等に対し、情報の提供、助言その他の必要な支援を行うものとする。
 (県民の役割)
第4条 県民は、自転車の安全で適正な利用に関する知識および理解を深め、自転車関係法令の遵守、自転車の利用に関する知識および技能の習得、環境への負荷の低減等の環境の保全に資する自転車の日常生活への利用、家庭、職場、学校、地域等における自転車の安全で適正な利用の啓発その他自転車の安全で適正な利用に関する取組を自主的かつ積極的に行うよう努めるものとする。
2 県民は、自動車等(法第2条第1項第9号に規定する自動車および同項第10号に規定する原動機付自転車をいう。以下同じ。)を運転する場合には、自転車が車両(法第2条第1項第8号に規定する車両をいう。以下同じ。)であることを認識して、歩行者、自転車および自動車等がそれぞれ道路を安全に通行することができるように配慮するよう努めるものとする。
3 県民は、国、県および市町が実施する自転車の安全で適正な利用の促進に関する施策に協力するよう努めるものとする。
 (事業者の役割)
第5条 事業者は、自転車の安全で適正な利用に関する知識および理解を深め、その従業者に対する自転車関係法令の遵守に関する啓発、環境への負荷の低減等の環境の保全に資する観点からの自転車の事業活動および通勤への利用その他事業活動を通じた自転車の安全で適正な利用の促進に関する取組を自主的かつ積極的に行うよう努めるものとする。
2 事業者は、国、県および市町が実施する自転車の安全で適正な利用の促進に関する施策に協力するよう努めるものとする。
 (交通安全団体等の役割)
第6条 交通安全団体等は、自転車関係法令の遵守に関する啓発、自転車の安全で適正な利用の気運を醸成するための活動その他自転車の安全で適正な利用の促進に資する活動を積極的に推進するよう努めるものとする。
2 交通安全団体等は、国、県および市町が実施する自転車の安全で適正な利用の促進に関する施策に協力するよう努めるものとする。
 (市町等との連携協力、運動の展開等)
第7条 県は、自転車の安全で適正な利用の促進に関する施策の推進に当たっては、市町等と相互に連携協力を図るとともに、当該市町等とともに協働して行う自転車の安全で適正な利用の促進に関する運動を効果的かつ計画的に展開するものとする。
2 県は、自転車の安全で適正な利用の促進を図る上で市町が果たす役割の重要性に鑑み、市町が自転車の安全で適正な利用の促進に関する施策を策定し、および実施するときは、必要な情報の提供、助言、支援または調整を行うものとする。
   第2章 自転車交通安全教育
 (県民に対する自転車交通安全教育)
第8条 県は、県民に対し、自転車交通安全教育を行うものとする。
2 県は、自動車等の運転免許を受けた者に対して自転車交通安全教育を行うときは、歩行者および自転車が道路を安全に通行することができるように配慮して運転することを啓発するとともに、講習その他の学習の機会を利用して行うものとする。
3 県は、高齢者に対し、乗車用ヘルメットの着用の推奨その他高齢者の特性に応じた自転車交通安全教育を行うものとする。
 (学校における自転車交通安全教育)
第9条 県は、学校(学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条に規定する小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校および特別支援学校をいう。)において児童および生徒に対する発達の段階に応じた自転車交通安全教育が行われるよう必要な措置を講ずるものとする。
 (家庭および地域における自転車交通安全教育等)
第10条 幼児、児童または生徒を保護する責任のある者(次項において「保護者」という。)は、その保護する幼児、児童または生徒に対し、自転車交通安全教育を行うよう努めるものとする。
2 保護者は、その保護する幼児、児童または生徒が自転車に乗車するときは、乗車用ヘルメットを着用させるよう努めるものとする。
3 高齢者の家族は、当該高齢者に対し、乗車用ヘルメットの着用その他の交通安全対策について助言するよう努めるものとする。
4 地域の住民は、乗車用ヘルメットを着用することが必要な者に対し、乗車用ヘルメットの着用その他の交通安全対策についての必要な助言および技術的な援助を行うよう努めるものとする。
 (事業者による自転車交通安全教育)
第11条 事業者は、自転車を利用して通勤する従業者およびその事業活動において自転車を利用する従業者に対し、自転車交通安全教育を行うよう努めるものとする。
   第3章 自転車の安全で適正な利用に関する取組
 (自転車の安全で適正な利用)
第12条 自転車利用者は、次に掲げるところにより自転車の安全で適正な利用をしなければならない。
 (1) 車両の運転者としての責任を自覚し、自転車関係法令を遵守すること。
 (2) 自転車の安全で適正な利用に必要な技能および知識の習得に努めること。
 (3) 夜間における前照灯の点灯および自転車関係法令に定める反射器材の備付けを行うこと。
 (4) 傘をさし、または携帯電話用装置を使用して運転しないこと。
2 前項に定めるもののほか、自転車利用者は、次に掲げる事項を励行すること等により自転車の安全で適正な利用に努めるものとする。
 (1) 歩行者が頻繁に通行する歩道(法第2条第1項第2号に規定する歩道をいう。次号において同じ。)および路側帯(法第2条第1項第3号の4に規定する路側帯をいう。以下同じ。)においては、自転車を押して歩くこと。
 (2) 歩道または路側帯を通行する歩行者に対し、自己の進路を確保する目的で警音器を使用しないこと。
 (3) 前2号に掲げるもののほか、他人に危害を及ぼし、または迷惑をかけるような運転をしないこと。
 (自転車の点検整備および防犯対策)
第13条 自転車利用者は、その利用する自転車を定期的に点検し、必要に応じ整備するよう努めるものとする。
2 自転車利用者は、その利用する自転車について、自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律(昭和55年法律第87号。以下「自転車安全利用法」という。)第12条第3項に規定する防犯登録を行うほか、自転車の盗難の防止のための施錠を行うものとする。
 (自転車損害賠償保険等への加入)
第14条 自転車利用者は、自転車を利用するときは、当該利用に係る自転車損害賠償保険等に加入しなければならない。ただし、当該自転車利用者以外の者により、当該利用に係る自転車損害賠償保険等の加入の措置が講じられているときは、この限りでない。
2 事業者は、その事業活動において従業者その他事業に関係する者に自転車を利用させるときは、当該利用に係る自転車損害賠償保険等に加入しなければならない。
3 県は、自転車利用者の自転車損害賠償保険等への加入を促進するため、自転車損害賠償保険等に関する情報の提供その他必要な措置を講ずるものとする。
 (自転車損害賠償保険等の加入の確認等)
第15条 自転車の小売を業とする者(以下「自転車小売業者」という。)は、自転車を販売するときは、当該自転車を購入しようとする者(以下「自転車購入者」という。)に対し、当該自転車の利用に係る自転車損害賠償保険等の加入の措置の有無を確認しなければならない。
2 自転車小売業者は、当該自転車の利用に係る自転車損害賠償保険等の加入の措置が講じられていることを確認できないときは、当該自転車購入者に対し、自転車損害賠償保険等の加入に関する情報を提供し、自転車損害賠償保険等の加入を勧奨するものとする。
3 前2項の規定は、自転車の貸付けを業とする者が自転車を貸し付けるときについて準用する。
 (広報、啓発等)
第16条 県は、自転車の安全で適正な利用の促進について、県民、自転車利用者および事業者の関心および理解を深めることができるよう、必要な広報および啓発を行うものとする。
2 前項の広報および啓発を行うに当たっては、県は、自転車を利用する県外からの観光旅客の関心および理解を深めることができるよう、必要な配慮をするものとする。
 (自転車安全利用指導員)
第17条 知事は、自転車の安全で適正な利用を指導するため、自転車安全利用指導員(以下「指導員」という。)を委嘱することができる。
2 指導員は、次に掲げる活動を行う。
 (1) 自転車交通安全教育を行うこと。
 (2) 自転車の安全で適正な利用に関する広報および啓発を行うこと。
3 指導員は、第12条の定めるところにより自転車の安全で適正な利用を推進するために必要であると認められる場合には、自転車利用者に対し、指導または助言を行うことができる。
 (道路環境の整備等)
第18条 県は、自転車の安全で適正な利用の促進を図るため、その管理する道路の保全(除雪、除草等を含む。)を適切に行うとともに、自転車道、自転車歩行者道等の整備、自転車の通行することのできる路側帯、自転車専用の車両通行帯および自転車横断帯の設置その他必要な道路の環境の整備に努めるものとする。
2 県は、市町が行う自転車等駐車場(自転車安全利用法第2条第3号に規定する自転車等駐車場をいう。)に関する整備その他自転車の安全で適正な利用の促進を図るための道路の環境の整備に対する支援その他必要な措置を講ずるものとする。
 (自転車を利用した観光の推進等)
第19条 県は、自転車の安全で適正な利用を促進し、自転車の特性を最大限に活用した環境への負荷の低減等の環境の保全または新たな旅行分野の開拓等の観光の振興を図るため、自転車を利用して琵琶湖を一周すること等により、観光旅客が琵琶湖の周囲をはじめとした県内各地に存する観光地を一体的に来訪することができる取組を推進するものとする。
2 県は、本県の観光地の特性を生かし、その魅力を高めるため、市町等、観光に関する事業を営む者、公共交通機関その他関係者と協働を図るとともに、レンタル自転車(観光等のために有償で貸し付けられる自転車をいう。)等を利用して観光旅客が観光地を円滑に来訪することができるようにするために必要な施設の設置の促進その他の環境の整備、催物の開催等による観光旅客の参加する機会の提供その他必要な措置を講ずるものとする。
   第4章 財政上の措置
第20条 県は、自転車の安全で適正な利用の促進に関する施策を推進するために必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。
   付 則
1 この条例は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 (1) 第9条(義務教育学校に係る部分に限る。)の規定 平成28年4月1日
 (2) 第14条(第3項を除く。)および第15条の規定 平成28年10月1日
2 県は、この条例の施行後3年を目途として、自転車を取り巻く状況等を勘案し、この条例の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
           ──────────────────────────────

○議長(西村久子) これより、上程議案に対する提出者の説明を求めます。
 21番有村國俊議員。

◎21番(有村國俊議員) (登壇)会第1号滋賀県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例案について、その提案理由を説明いたします。
 自転車は、温室効果ガスを出さない環境負荷の低い身近な移動手段であり、高齢化の進展等を背景に、健康の保持増進や体力の向上といった意識の高まり、移動手段の確保の観点から、その利用の必要性が高まり、その役割が一段大きくなってきております。
 こうした中で、国においては道路交通法の一部を改正し、昨年の6月1日から、悪質な違反を繰り返す自転車の運転者に交通の危険を防止するための講習を義務づけるなど、危険な自転車の利用に関し、規制が強化されたところであります。
 本県においても、自転車は身近な移動手段であるゆえに、車両という認識が薄くなりがちであり、歩道等において、交通ルールを遵守せず、歩行者に危害を及ぼすおそれのある自転車の利用等が増加しつつあり、他府県では、自転車対歩行者の事故により、加害者である自転車の利用者に多額の賠償を命じられた事例も発生しているところであります。
 自転車利用者や歩行者の大切な命を奪う事故をなくし、自転車を安全で快適に利用できるようにしていくためには、交通安全に関する教育を通じて、交通安全の意識の向上や事故への備えを進めるとともに、自転車が安全で快適に利用することができるように、道路等の環境を整備していくことが必要であります。
 この条例案は、自転車が関係する事故を未然に防止することはもちろんでありますが、万が一事故が起こった場合の備えをするとともに、これらに加えて、自転車の魅力を引き出し、自転車の持つ価値をさらに高め、その地位を向上させていくことができるようにし、滋賀の将来に向けて、自転車の利用者の意識や自転車に対する意識を根本的に変え、これらを普及させていくことにより、滋賀発の自転車、自動車、歩行者が互いに尊重し合える社会づくりが実現できることを期待いたしまして、文教・警察常任委員会において取りまとめをさせていただいたものであります。
 条例案の取りまとめに当たっては、昨年の10月に、滋賀県交通安全協会等の自転車に関係する10団体を2回に分けて参考人としてお招きし、自転車の利用の状況や道路等の環境整備の必要性、保険制度や他府県の状況、今後の課題などに関して御意見を伺うとともに、昨年の12月下旬から本年の1月下旬にかけて、県民の皆様から御意見をいただくパブリックコメントを実施し、これらの御意見を踏まえた上で、本条例案を作成いたしました。
 条例案の概要を御説明いたしますと、条例の目的は、自転車の安全で適正な利用を促進していくことにより、自転車の安全で適正な利用のための環境が整備され、自転車が関係する交通事故の防止を図り、県民が安心して暮らすことのできる地域社会の実現に寄与することといたしました。
 条例案では、本県の課題に適切に対応していくため、保護者が幼児、児童、生徒に対して、自転車交通安全教育や乗車用ヘルメットの着用を行うよう努めていくとともに、高齢者や乗車用ヘルメットの着用が必要な者に対して、高齢者の家族や地域の住民が乗車用ヘルメットの着用や交通安全対策の助言等を行っていく、家庭および地域における自転車交通安全教育等、全ての自転車利用者や自転車を利用する事業者に、自転車損害賠償保険等への加入を義務づける自転車損害賠償保険等への加入、自転車小売り業者や自転車貸し付け業者が自転車損害賠償保険等への加入を確認する等の自転車損害賠償保険等への加入の確認等、自転車の安全で適正な利用を指導、助言していくための自転車安全利用指導員の設置、自転車道や自転車歩行者道等の整備を進めていく道路環境の整備等などを規定しております。
 また、本県独自の規定といたしまして、ビワイチなどを初めとした自転車の特性を活用した環境の保全や観光の振興を図るため、自転車を利用した観光の推進などについても規定し、自転車の安全で適正な利用の促進と、これに関連する施策を効果的、計画的に実施していくこととしております。
 本条例を制定することによって、県民の皆様お一人お一人が自転車の安全で適正な利用の重要性を理解され、自転車の特性を最大限に活用しながら、自転車の安全で適正な利用のための環境等が整備されるものと考えております。
 議員各位におかれましては、以上の趣旨を御理解いただき、本条例案に御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由を終わらさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。(拍手)

 
平成28年 2月定例会議 2月26日
 
◆21番(有村國俊議員) (登壇、拍手)それでは、通告に従い、一問一答方式で、琵琶湖の大洪水と琵琶湖の干拓農業が抱える課題について質問してまいります。
 皆様は、平成26年に公開された「バンクーバーの朝日」という映画を御存じでしょうか。戦前のカナダに実在した野球チームにまつわる映画で、主演は妻夫木聡さんです。ごらんになられた方も多いと思います。
 では、この野球チームの実際のメンバーの多くが、滋賀県の八坂、三津屋、開出今といった琵琶湖沿いの村々から明治期に移住された日系カナダ人の2世の方々であることは御存じでしょうか。
 説明します。明治期において、琵琶湖周辺ではたびたび大洪水が起こり、琵琶湖沿岸の農村を疲弊させました。中でも、明治29年9月の琵琶湖大洪水は、壊滅的な被害をもたらしました。その年は、年の初めから雨が多く、1月から8月までに、既に年間雨量に相当する1,637ミリの雨が降りました。さらに、9月3日から12日にかけて、追い打ちをかけるように1,008ミリもの雨が短期間に集中して降りました。結果、琵琶湖水位は3.76メールまで急上昇し、大規模な浸水被害が発生いたしました。これがもとの水位に戻るまでには、何と237日、約8カ月もの日時を要し、稲や家は水没したまま、食糧が全く確保できなかったと言われております。
 そのため、農家の次男、三男の中には、滋賀県での生活を諦め、カナダへの移住を決意する人々が多くあったそうです。まさしく彼らが先ほどの映画の主人公の先人に当たるのです。
 滋賀県における洪水は、他府県のそれとは決定的に異なるものがあります。御承知のとおり、普通の洪水は、河川の堤防が破堤せずに流れ下れば、海に注ぎ込み、それによって海の水位が上昇して、海岸が浸水するということはありません。しかし、本県に降った雨は、たとえ河川が破堤することなく、無事に流れ下ったとしても、大半が中央の琵琶湖に流入し、琵琶湖水位を押し上げて、琵琶湖洪水を引き起こします。
 加えて、流れ出る河川は瀬田川のみであり、しかも南郷に洗堰が設置された明治38年以降は、洪水が大きければ大きいほど、下流府県を守るために、流出を完全にストップさせる全閉操作が行われ、琵琶湖への流入が続けば続くほど水位は上昇し続けるのです。
 我々滋賀県民は、地勢上このように閉塞された琵琶湖集水域において日々生活をし、農業を初めとするあらゆる生活活動を行わなければならないという宿命にあり、よくも悪くも琵琶湖にみずからの命と姿を映し、近江の風土を形成してまいりました。その基本的構造は、今日も明治期も何ら変わっておりません。
 例えば、平成25年の台風18号では、高島市の鴨川の破堤により、直下流の人家や農地に甚大な被害がありました。疲弊された関係者の皆様方には、心からお見舞いを申し上げます。
 一方、日野川の近江八幡市域では、一部、堤防が欠損いたしましたが、幸い破堤はなく、洪水は何とか無事に琵琶湖に流れ下りましたが、琵琶湖沿岸においては事情が大きく異なりました。すなわち、水茎干拓地周辺の北里学区は、日野川を除いて幹川となる河川がなく、上流からの雨水や家庭排水は全て当該干拓地の承水溝に流入している中で、近年、住宅開発が進められ、その流入量はさらに増加している状況であります。
 こうしたことから、平成25年、台風18号の際には、水茎干拓地の承水溝は、農業としての機能を超え、満杯となり、本来の農業排水が流入できず、多くの田畑が冠水し、水茎干拓地への逆流が大変心配される事態となりました。
 また、大中の湖干拓地では、主要地方道25号彦根近江八幡線を初め、一般県道が干拓地を通過しており、送電線等の多くの公共インフラが存在しております。
 平成25年、台風18号では、排水ポンプをフル稼働させ、これらの公共インフラを含む農業財産を死守すべく、必死の排水作業を継続されましたが、残念ながら、非情にもビニールハウスが冠水し、多くの農家が悲嘆に暮れたのは記憶に新しいところでございます。
 こうした古今数々の事例を共通認識にした上で、琵琶湖周辺の干拓農業が抱える課題を県民の皆様とともに考えてみたいと思います。
 まず、土木交通部長にお尋ねいたします。
 明治期から今日に至るまでの記録に残る琵琶湖の洪水のうち、主要なものについて、琵琶湖の最高水位における被害状況をお示しください。

○議長(西村久子) 21番有村國俊議員の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎土木交通部長(桑山勝則) (登壇)琵琶湖の洪水の主要なものについて、琵琶湖の最高水位における被害状況についてでございますけれども、議員の御質問にもありましたように、明治29年9月の洪水では、これまでの最高水位である琵琶湖基準水位プラス3.76メートルを記録し、浸水面積は約1万4,800ヘクタールに及ぶ未曽有の災害となりました。昭和28年9月の台風13号による洪水では、琵琶湖基準水位プラス1メートルを記録し、浸水面積は約4,000ヘクタール。さらに、戦後最大となる昭和36年7月の梅雨前線豪雨による洪水では、琵琶湖基準水位プラス1.1メートルを記録し、浸水面積は約4,700ヘクタールとなってございます。
◆21番(有村國俊議員) (登壇)土木交通部長にお尋ねします。
 ただいまお示しいただいた洗堰全閉操作の、失礼しました、ちょっと間違えました、次へ行きます。土木交通部長にお尋ねします。
 明治38年の南郷洗堰の設置以降、洗堰全閉操作が行われた洪水をお示しください。

◎土木交通部長(桑山勝則) お答えします。
 明治38年の南郷洗堰設置以降、洗堰が全閉されたのは、8回ございます。
 まず、昭和28年9月の台風13号、昭和34年8月の台風7号、昭和34年9月の伊勢湾台風、昭和36年6月の梅雨前線、昭和36年10月の秋雨前線、昭和40年9月の台風24号、昭和47年7月の梅雨前線、そして25年9月の台風18号による洪水となってございます。

◆21番(有村國俊議員) (登壇)土木交通部長にお尋ねします。
 ただいまお示しいただいた洗堰全閉操作のうち、記録に残る本県の対応実績をお示しください。

◎土木交通部長(桑山勝則) お答えします。
 洗堰の全閉操作は、琵琶湖水位の上昇を伴うため、記録に残るところでは、昭和28年9月、それと昭和40年9月、昭和47年7月の全閉時には、県から洗堰を管理する国に対して洗堰からの放流を要請してございます。

◆21番(有村國俊議員) (登壇)土木交通部長にお尋ねします。
 最も直近の平成25年、台風18号における洗堰全閉操作に関し、洗堰を管理する国土交通省琵琶湖河川事務所から事前に連絡があったのか、お示しください。

◎土木交通部長(桑山勝則) お答えします。
 平成25年台風18号の際には、瀬田川洗堰操作規則第22条の放流に関する通知等の規定に基づきまして、国土交通省琵琶湖河川事務所から事前通知を受けてございます。

◆21番(有村國俊議員) (登壇)土木交通部長にお尋ねします。
 ただいまの琵琶湖河川事務所からの事前連絡に対する本県の対応実績をお示しください。

◎土木交通部長(桑山勝則) お答えします。
 琵琶湖河川事務所からの通知を受け、天ヶ瀬ダムへの流入量が洪水調節を開始する毎秒840立方メートル以上となり、瀬田川洗堰操作規則に基づく全閉操作であることを確認しております。
 また、全閉中におきましても、天ヶ瀬ダムへの流入量、貯水量、琵琶湖の水位などを確認しながら、早期に全閉を解消し、放流量を増加するよう、申し入れを行っております。

◆21番(有村國俊議員) (登壇)次に、安田農政水産部長にお尋ねします。
 平成25年、台風18号の際の琵琶湖の干拓地域を初めとする沿岸地域における農業の被害状況をお示しください。

◎農政水産部長(安田全男) (登壇)お答えいたします。
 まず、琵琶湖沿岸地域の農作物の被害についてでございますが、近江八幡市や東近江市、高島市など、琵琶湖に面する10市で浸水、冠水などによる被害面積は、水稲が620ヘクタール、大豆、340ヘクタール、野菜、260ヘクタールで、農作物全体の被害総額は約5億4,000万円となってございます。
 特に被害の大きかった大中地域では、広大な畑一面が長いところでは2昼夜にわたって水につかりました。このため、約170ヘクタールの定植間もないキャベツなどの野菜の根が枯れて腐ったり衰弱するなど、被害総額は約1億9,800万円に達しました。
 さらに、収穫を目前に控えた約300ヘクタールの稲が水流で倒伏し、穂が水につかり、品質の低下を招くなど、大きな被害を受けたところでございます。さらに、土地改良施設では、琵琶湖に面する近江八幡市や高島市などにおいて、農地47ヘクタール、鴨川の決壊により被災した鴨川流域土地改良区の揚水機などを含む285カ所の水路や道路などが被災し、被害額は約14億4,000万円に及んだところでございます。

◆21番(有村國俊議員) (登壇)農政水産部長にお尋ねいたします。
 平成25年、台風18号の際の干拓地域の土地改良区等の排水対応について、お示しください。

◎農政水産部長(安田全男) お答えをいたします。
 平成25年9月15日の昼ころから、干拓地域の土地改良区では、台風に備え、各ゲートの操作や排水ポンプの確認等を、また、関係集落では、役員や自警団の皆さんによる見回りが実施されました。
 近江八幡市では、3日連続雨量で281.2ミリ、おおむね80年に一度と推定される降雨が記録され、大中の湖地区では、15日深夜から31時間にわたり、8台全ての排水ポンプをフル稼働して対応されました。しかし、豪雨等により、幹線排水路の水位上昇がやまず、また、農地が冠水したため、関係集落からポンプをしっかり動かしているのかといった問い合わせもあり、土地改良区はその対応や確認作業に追われたと仄聞しております。
 水茎地区では、16日深夜2時ごろ、幹線排水路の水位が上昇したことから、安全を確保するため、関係自治会長や市へ連絡され、2世帯5人の住民の方が土地改良区の事務所へ避難されました。
 また、除塵機に大量のごみが流入し、除塵機が緊急停止したため、排水不良を起こさないよう、深夜、豪雨の中、1時間をかけ、市職員の協力も受けながら、ごみを人力で撤去され、除塵機の機能回復に当たられました。
 干拓土地改良区では、老朽化した排水ポンプが故障しないことを祈りつつ、夜を徹して、ポンプの運転と幹線排水路の水位、農地の冠水状況等を監視しながら、使命感、そして緊張感を持って全力で対応されたと伺っております。

◆21番(有村國俊議員) (登壇)農政水産部長にお尋ねします。
 琵琶湖の洪水時における干拓農業が抱える大きな課題は何か、お示しください。

◎農政水産部長(安田全男) お答えをいたします。
 3つの課題があると考えております。
 1つには、干拓地は堤防や樋門、承水溝、排水ポンプなどの特有の施設を多く抱えていますが、これらの施設は老朽化が進行しており、早急な保全・更新対策が必要となっていることが挙げられます。
 2つには、干拓施設は、田畑はもちろんのこと、住宅や道路等のインフラを洪水から守る施設でございます。中でも、承水溝は、豪雨時には干拓地の上流から雨水が集中して流れ込むなど、排水河川として公共的な役割を担っております。
 これら施設の更新や維持管理は、道路や河川と違って、農家も負担をされておられますが、公共的役割の大きい施設の保全・更新対策に係る費用負担について、農業情勢が非常に厳しい中、これまでどおり農家の方だけに頼り続けられるのかということが大きな課題と考えております。
 3つ目には、現在、施設の更新や維持管理については国庫補助事業を活用しておりますが、同じ干拓地であっても、規模の大小によって国家負担率が異なり、規模が小さい干拓地ほど多額の農家負担を求められることも大きな課題であると考えております。

◆21番(有村國俊議員) (登壇)もう一度、土木交通部長にお尋ねします。
 河川管理者は滋賀県知事であると認識しておりますが、琵琶湖の洪水対策、すなわち琵琶湖治水は、誰がどのような役割分担で行うことになっているのか、お示しください。

◎土木交通部長(桑山勝則) お答えします。
 琵琶湖の治水対策のうち、琵琶湖の水位操作につきましては、瀬田川洗堰操作規則に基づきまして国が行っております。また、琵琶湖からの洪水を防ぐ水門等の操作や内水排除のための排水ポンプの運転につきましては、水資源機構が行っております。水防活動の判断や住民の皆様の避難行動の参考となる洪水予報につきましては、県が彦根地方気象台と共同で発表をしております。

◆21番(有村國俊議員) (登壇)土木交通部長にお尋ねいたします。
 琵琶湖の洪水対策における課題は何か、お示しください。

◎土木交通部長(桑山勝則) お答えします。
 滋賀県に降った雨のほとんどは約460本の河川を経て琵琶湖に流入するのに対しまして、琵琶湖から流出する河川は瀬田川のみとなってございます。こういったことから、県内が豪雨に見舞われますと、琵琶湖の水位が上昇し、琵琶湖周辺で浸水が発生すること、さらには、その水位の低下に時間を要し、浸水が長期に及ぶことが課題と考えております。

◆21番(有村國俊議員) (登壇)土木交通部長にお尋ねします。
 ただいま答弁があった課題に対して、その解決策についてのお考えをお示しください。

◎土木交通部長(桑山勝則) お答えします。
 琵琶湖の水位上昇を抑制するとともに、一旦上昇した水位を速やかに低下させるためには、瀬田川洗堰より下流の流下能力を向上させる必要がございます。このため、現在実施されている瀬田川や宇治川の改修、天ヶ瀬ダム再開発等の事業が着実に進捗するよう、引き続き国に対して強く求めてまいりたいと考えております。

◆21番(有村國俊議員) (登壇)もう一度、農政水産部長にお尋ねいたします。
 先ほど答弁があった琵琶湖の洪水時における干拓農業が抱える課題の解決策についてのお考えをお示しください。

◎農政水産部長(安田全男) お答えをいたします。
 まず、1つ目の課題であります干拓施設の保全・更新対策についてでございますが、農業水利施設アセットマネジメント中長期計画という計画をつくっております。まずはこの計画を計画どおりに効果的に関係者が一体となって着実に実施するよう努めていくことが必要だというふうに考えております。このことによりまして、コストの削減が図られて、農家も行政も負担の軽減につながるなど、有効な方法であるというふうに考えております。
 次に、2つ目の課題、保全・更新対策に係る費用負担、そして、3つ目の課題の規模の大小によって異なる農家負担比率の課題についてでございますけれども、いま一度、干拓地の特殊性や干拓施設の有する公共あるいは公益性等を関係者が認識した上で、県、市町、土地改良区等が膝を突き合わせて施設の保全・更新対策に係る費用負担や支援制度のあり方等について、国の助言もいただきながら、総合的に研究していくことが必要だというふうに考えております。
 ただ、議員御指摘のとおり、この琵琶湖の明治以来の洪水の歴史、こういったものが本当に今を生きる我々にとって忘れ去ってしまって、思い出すことも不可能なような状況になっているという現実があると思います。そういう意味では、表現としては逆の表現になるんですけれども、やっぱり、過去をしっかり切り開いて、そして未来を掘り起こすような、そういう作業とか議論、そういったものが農政水産部にも求められていると重く受けとめ、この問題の解決に対応してまいりたいというふうに考えております。

◆21番(有村國俊議員) (登壇)ここまでお尋ねしてまいりましたが、琵琶湖の干拓地は低地であるがゆえに、もともと、大変、洪水被害を受けやすくて、その上に、農業以外の排水も背負わされております。さらに、琵琶湖の出口には、下流を守るための洗堰があります。琵琶湖の大洪水が続くと、琵琶湖の水位上昇期間、これが長期にわたって低地である干拓地では平地以上に影響を受けやすいというふうに考えます。
 琵琶湖の大洪水と琵琶湖の干拓農業が抱える干拓農家の範疇を超える課題を解決するためには、部局縦割りではなくて、県政全体で包括的な対応が必要ではないかと考えます。三日月知事のお考えをお示しください。

◎知事(三日月大造) (登壇)有村議員、どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、お答えいたします前に、既に報道等で御承知のとおり、昨日、近江米みずかがみと秋の詩が、一般財団法人日本穀物検定協会の食味ランキングで特Aに評価されました。みずかがみは平成24年、秋の詩は平成10年に本県で育成した品種でございます。滋賀県知事として大変うれしく、誇りに思うと同時に、何より、この米をつくることに、また、この品種を開発し、守ることに心血を注いでこられました関係者の皆様方、また県民の皆様方、議会議員の皆様方に心から敬意を表し、感謝を申し上げたいと存じます。なお、こうした評価された品質をしっかりと今後守り高めていくということと同時に、今回の受賞を機に、さらに近江米の販売促進に努めてまいりたいと存じますので、引き続き、また御鞭撻のほどをよろしくお願いいたします。
 こうしたみずかがみ、秋の詩を含め、この干拓地においては、戦中戦後、食糧難対策として造成されて、農家の皆さんによって施設が管理されて、まさに琵琶湖と一体となった美しい景観、また豊かな生態系が保全されております。
 そして、洪水時には、農家が管理されている干拓施設によって、先ほど来質疑いただいたように、農地だけでなく、人命や住宅、道路や電線等の社会インフラを守っていただいております。
 県としても、議員の御指摘は大変重たい課題であると認識しております。
 この干拓地の歴史、また地域特性、干拓施設の持つ公共性、公益性、そして、何よりも干拓農家の御苦労を踏まえ、干拓農家が抱える課題については県政全体で解決すべき課題であるというふうに考え、来年度予算等で十分措置できなかった中長期の課題もあることから、農政水産部長と土木交通部長に指示をいたしまして、この干拓地におけるこうした洪水対策、また施設の老朽化対策を中長期的にどう捉え、また取り組んでいくのかということについて、検討を指示したところでございます。

◆21番(有村國俊議員) (登壇)知事、ありがとうございます。
 琵琶湖の干拓農業が抱える課題を大変重く受けとめて認識をされているのがわかりましたし、何よりも、干拓農家の課題、これを解決するために前進させようという、その意気込みも今わかりました。本当に温かい光が差し込んできたなという、そんな感じを今持っております。
 車に例えるならば、知事は、クラッチを踏んで、ギアを力強く入れて、いよいよアクセルを踏もうという、そんな感じでありますので、ぜひ、来年度以降、長い間、課題が解決しなかったこの案件が、少しでも課題が有益に、有効に解決する、その施策を前進させていただきたいというふうに思います。
 終わります。(拍手)

 
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